第620話 電力

その一方で、いままで目を錘っていた

例えば未開発国の電力需要なども


思いやりの心で、皆が工夫するようになった。



それまでは、亜熱帯の地域でも

電気冷蔵庫を売り、電力を売る事が

当然だった。




儲かるからである。



それでは電力が足りなくなるので、例えば

中国やベトナムに原子力発電所を作る計画などが


あったりもした。





発想の転換で、吸収型冷蔵庫を開発し

販売する事にアメリカンが、ジャパニーズが

奔走した。




アンモニアを冷媒にした冷凍機で、電気は

ほとんど消費しない。



コンプレッサがないからである。




アンモニア水を、冷凍機回路の中で蒸発させる時にだけ


熱が必要だが、わずかな熱源で良い。



アンモニアは常温で気体であるからである。



乾留したアンモニアが蒸発する際気化熱を奪う。




それで、冷蔵庫になるし



クーラーにもなる。






アンモニアは、人間の尿に塩を混ぜて

蒸留すればどこでも作れる。





熱源は、太陽熱で良い。







そういうものを冷蔵庫に採用すれば、電力は要らないし



発展途上国にも、安価に文明が得られる。



なぜ、いままで作れないかと言うと

金儲けにならないからで。




つまり、心に優しさがなかったからである。





いまは、違う。

優しい気持ちを取り戻した

人間は、人の為になる発明をしようと

産業を起こすようになった。

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