第337話 楽しい神様

それで、神様は

しばらくぶりに、クリスタさんの

事が気になったから



夜になって、そっと地上に下りて。



でも、魔法使いとは違うので


なかなか、上手く降りられれなかったりする(笑)。



めぐの家の裏の、丘の斜面に


やや乱暴に、どすん!


と、落っこちた(笑)。



「イメージを壊すわい。やれやれ」と神様は頭をカキながら。





どっかのわんこに吠えられている(笑)




「これ、静かにせい。」と



でも、犬好きの神様は


それでも吠えられるのは

やっぱり、怪しいからだろうか(笑)。





「でも、どうしてクリスタに会おうか」と


思ってみて、結局



「そうだ、あの、めぐと言う娘が

していたように


夢の中にお邪魔しよう。」と




そう、思いついて、それなら

地上に下りる事はなかった、と



天上に戻った(笑)。





それから、クリスタさんの夢にお邪魔しようと思った神様は


「果て、天使って夢を見るのかのう?(笑)」と



思ったりしたが


今は、人間界に降りて

天使ではなくなっているから



夢も見るだろう、そんなふうに

アバウトな神様である

(笑)。






たいてい、神様とか天使さんは

アバウトなもので(笑)


それは、ありのままでいいから、そのまんまでいいからで



悪魔くんとか、魔王とかが厳格で細心なのは


良くない事をしているので

つまり、誰かを意識しないといけないから。




人間も一緒で



芸術家とか、シスターとか。


そういう人たちは、ありのままでいいので

結構アバウトである(笑)。




面白いのは、科学者とかもそうで


新たな発想をするような人はアバウトな人が多い。



全体を見据えて、ほい!と

舵取をするので

細かい事にこだわっていると



それができないのである。




人間なら、その心の切替は


例に因って、考え方に沿って行われる

生理学的な、化学物質の循環で

行われるのだけれども。



古くはクレッチマーなど学者さんが言うような

執着気質、なんて言われる状態で




執着を続ける、つまり


ある事柄にこだわり続けると言うのは、実は

排他性で


ひとつの持論にこだわり、客観性を失った状態である。





そうではなく、あらゆる可能性を見出だす、と言う状態は


演算的状態、連想的状態で


よく言われるように

エンドルフィン、ドーパミンなどの

化学物質が、脳の中で

複数の記憶の接続を刺激するから起こる。

つまり、アバウトな連携である。





人間なら、そうで



つまり、天使とか、悪魔とか、そういう発想は


人間の作ったシミュレーションである。




好ましい状態の人間と、そうでない状態の人間、を

イメージしているものだ。









そんな訳で、神様はアバウトである(笑)。




ひとの良いおじさん、なんかは神様っぽくアバウトだし


いじわるなおばあちゃんは、時として

悪魔っぽいけど

(笑)


それは、もともと


人間が作り出した物語だから、である。












そういう訳で(笑)アバウトな神様はクリスタさんの夢にお邪魔して。






「あー、もしもし。クリスタや。わしじゃ」と




と、のんびり夢の中で


お歌を歌っているクリスタさんに

声を掛けた。



クリスタさんは、美しい声で

綺麗なメロディーを歌っていて。



「神様。お久しぶりです」と


ゆるゆると、お辞儀をする。


神様は、ゆっくりと手をふり



「ああ、わしは堅苦しいのは苦手での。

どうじゃ、地上の暮らしは」と


にこにこ、微笑みながら

神様は、クリスタさんを労った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る