第315話 girls talk

次の土曜も、いいお天気。


めぐと、仲良し4人で

ディズニーランド(笑)じゃなくて。


リサの、入学願書を取りに

国鉄本社まで小旅行。だった。


「郵便で送ってくれればいいのにね」と

郵便屋さんが好きな、Naomiは、そんなふうに、言う。




ここは、駅。路面電車の終点の、坂の麓にある


国鉄の駅。



改札口は、駅職員さんが

切符をみるための、ステンレスのラッチが作られていて。



待合室はその右手。





左手に、切符窓口と



昔ながらの作り。




リサは、何やら紙片を窓口に出して、切符を

貰って来た。




「なにそれ?」と


めぐが尋ねると



「切符引き替え券なの。国鉄本社に用事がある、って言うとね、

国民の為だから、って


切符貰えるの。」




「そんなの知らなかった。」と

れーみぃはびっくり。




めぐも、驚く。



「フランスとか、イギリスもそうなのかしら」と、リサに尋ねてみると




「たぶん、そうなんじゃない?


郵便だって、郵便局への願書はそうでしょ?」と



Naomiに、リサは聞く。




「うん、確かそうだった。」と。




郵便局へ願書を取りに行くと、スタンプを押してくれて。



その紙を封筒にして送るんだった。





「それもすごいけど、列車がただ、なんて

すごいねー。


わたしたちのも?」と、れーみぃはにこにこ。




「さすがに、そこまではねぇ(笑)」



と、リサ。


付き添いは家族だけらしい。




「そっかー、残念。」と


めぐはにこにこ。苦笑い(笑)。




「めぐは、いいじゃない。

ミシェルと結婚すれば、家族!」と

Naomiは楽しそう。





めぐは、恥ずかしくなった。



「へんな事言わないでよ」と。





「あれ?ミシェルって、リサの弟の?」と

Naomi。




れーみぃは「そうそう。めぐに恋しちゃってるんだって。」と



楽しそう、うらやましい、って感じで。




めぐは、その話題を打ち消す(笑)



「そういえば、郵便局も、国鉄も、

なんで願書を取りに来させるの?」と

さっきの疑問。




「それが、最初の試験なんだって。


事前面接、みたいなものね。


へんな人には渡さない、って事らしい。


」と、リサ。続けて、




「国鉄も、郵便局も信用が大事なところだから。


親戚に国鉄職員がいたりすると、入りやすいとか」と




面白い事を言った。




「縁故か。まあ、それもあるかな。

銀行とかもそうだって。

」と、Naomi。




実際、お金を扱ったり、人を載せたり。


そういうところは、信用が一番で



学校の勉強、成績よりも人柄とか、

欠席が少ないか、とか。




やっぱり、社内に親戚が多い人のほうが

会社も安心らしい。





「なーるほどぉ」と、めぐが頷く。




「あ、そろそろ列車くるよ」と




リサは、上りの普通電車が来るのを示す

時刻表示のメッセージボード、掲示板を示した。

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