第268話 Dream on

ふたりの青年がいなくなってから、女子会の続き。



「おじいちゃんに、もう一度会えるといいのにね。」と

れーみぃが言う。



幻想的な意味で、と言う事ね。



「夢で会えるよ、きっと。」と、めぐ。


もちろん、めぐはその夜、魔法を掛けるつもりで。




「会えるかなぁ」と、リサは心なしか元気になって。




「うん、きっと。」と、めぐは真面目な顔になって。







ポリスマンカフェ(笑)は、結構ごはんも美味しいので

そこで、夕食を済ませて、女子会はお開き。


もちろん、ノンアルコールである(笑)。




Naomiは、TR1でお家に帰る。



めぐは、タイムスリップしてきたので

自分の家に帰ってしまうと、3年後の自分に出会ってしまう(笑)。



それはちょっとマズイ。


でも、女子会が盛り上がって、すこーし、リサも元気になってきて


「めぐ、ひさしぶりに泊まってく?」と



そういう話になった。





リサは、実家に住んでいるらしい。



電車の仕事は結構時間が不規則なので、身の回りの事とかを

自分でするひとり暮らしは、事実上無理。



そんな訳で、ハイスクールの頃と同じに

お父さん、お母さんと一緒に暮らしている。




そのあたりの事情はNaomiも、れーみぃも一緒らしくて。


公共の仕事って、どうしてもそういう傾向にあるらしい。



「福祉主義、って言うけれど、職員にも福祉してほしーわぁ」


なんて、みんな言ってて。

めぐはその点、恵まれてるなぁ、と思ったりもした。



図書館って時間は定まってるし。


でもまあ、日曜は休めないんだけど、たいてい。





リサのMiniCooperにふたり乗りして。


ちいさい車だけど、乗ると案外広い。




リサのおうちはハイスクールに近い。



何度か、お泊まりした事があるのでだいたい分かってるけど、でも

ちょっと心配なのは、お母さんがめぐを見て


「妙に若い」とか思わないかな?と言うあたりと



家に電話しないかな?なんてあたり。



でもまあ、その時はその時。

なんとかなるだろうと、めぐはのんき(w)。






夜、一緒にお風呂に入って。


めぐは、18才のまんま(笑)なので



「肌きれい。ティーンズで通用するわ」と、リサが言うけれど

そのままだもん(笑)と思うめぐ。




3年経つと、そんなに違うかなぁ、と思って

リサを見ると、別に変わってないように見える。



それより、オトナっぽくなってて。

そっちの方が気になる(笑)。



めぐの3年後は、どうなのか...見てみたい自分自身だったけど

まさか、自分の入浴シーンをのぞくのもヘンだし(笑)。






そんな訳で、おとなしくリサと一緒に、お部屋で眠る事にした。



もちろん、近くにいる方が、魔法を掛けるには便利なので。




リサが、夢を見て。

眠ってる時に、記憶細胞のどこかが電気的に動いてて

おじいちゃんの事を考えてれば。


夢の中にお邪魔して、その細胞に魔法を掛けてあげればいい。


めぐは、自身の夢を好きなように見る時


知らないうちに、そういう事をしていたから



それを、リサの気持になって。



してあげればいい、そう思った。



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