第146話 見た目の感じ

見た目の感じ



そういえば、クリスタさんの風貌は

どちらかと言えば、北の方、アイルランドふう、と言う感じ。


柔らかいウェーブの短い髪、まるいかんじの顔だち。



クリスタさん、と言うお名前も


そんな感じ。


まあ、この国がイギリスに近い海沿いだから、そういう人は多いんだけ(笑)。



共和国ふう、と言うのか

いろんな人が、この国には住んでいる。


隣街の、あの坂道の

東洋気術さんは、アジアふう。

中国語を知っているけど、イギリスの、ルーフィと魔法がつながっている感じからすると香港あたりの

出身だろうか。



いろんなひとたちが、住んでいる街。



それだけに、ひとびとの生活習慣もいろいろ。


文化もいろいろで、そこが楽しいと

めぐも思っていたり。







ダイニングルームで、まだ大人たちは

お酒を楽しんでいる。


それも不思議な習慣だけれど

これは、万国共通。



べつにアジア系でないお父さんも

日本のお酒を楽しんだり。




「お父さんは、魔法をつかわないのですね。」と、ルーフィは尋ねる。




「どうやら、女の子に才能が出るようですね。」と


お父さんは穏やかに述べた。



研究者だという、おとうさんは

それらしい見識を持っているが、謙虚だ。



そうでないと、一流の研究者にはなれないから


それは、自然にそう身についたものであろう。




客観的に見ると、そういう才能は

遺伝的に、男女どちらも持っているはず、だけれども


男の子の方が、割と知識に沿った考え、つまり

生まれた後に学んだものに沿って

考える事が多い傾向にある・・・

割と女の子は感覚的に捉えるから

生まれる前から持っていたものが

出やすいのだろうと、お父さんは


そんなふうに考えていたり。



そのあたりも、論理的で

研究者、男らしいさっぱりとした

切り口だ。




そうすると、めぐが

生まれた後に魔物に襲われたと言うのも

偶然ではないかもしれない、と

ルーフィは思った。



代々、魔法使いの血統だと言う事を

めぐ自身が意識していないだけで。



それで、不慮の事故を装い

めぐを、魔法使いの血統を

絶やしたかったのではないだろうか。



誰かの意図で。




もし、そうならば。



神様がめぐを特別に計らった理由もなんとなくわかる。



それは、魔王の手下の仕事でもないだろう。


魔王が、それを知っていれば

ルーフィと契約するはずはないからだ。



いったい、誰か?



ルーフィは、新たな疑問を推理した。



魔法が邪魔、魔法使いを嫌ってて

血統を絶やしたい者・・・魔物を使ってめぐを襲って。



なぜか、魔王に退治された理由も


それで成立する。






ルーフィにもちょっと、見当がつかなかった。



「でもまあ、今は平和なのだから」



そうは思った。

そこで、連想する。




「にゃごは、魔界の出だから・・・。

その事を知っているのかもしれない。」




そう思うと、なんとなく

クリスタさんへの接近や、めぐ、そしてルーフィの危機を救った理由が

あるようにも思えてきたり。





考えすぎかもしれないけれど。








「にゃご、にゃごにゃごなー。」

と、めぐは、にゃごと遊んでいた。



ねこじゃらしを、おもちゃにして。




そんな時のにゃごは、子猫みたい。


でも、にゃごはそれでいて

子猫がいたりして。


ころころの子猫は、時々めぐの家にもやってくる。



「み」 「み」




と、小さく鳴きながら。



ふわふわの子猫は、とってもかわいい。



ねこじゃらしは、そんな子猫の

おきにいり。



ねころがって、ねこじゃらしに

ごろごろ、なついている。



そんな様子も、とてもかわいい。





「あ。そうだ。」




めぐは、ルーフィが言った


プログラムの魔法(笑)の事を

少し思い出して。



「そうそう。翻訳さんはコンパイラー、って言って。お約束の通りに

コンピューターさんに言葉をつたえるのね。

{

}



の中に書けば。



その時に、どこから読むか、のサインが

Main()

{

}



で。



カッコの中に、計算結果の形を書くんだったっけ。

Main(void)

{

}


みたいに。



ちゅうかっこの中が、プログラムで。



Main(void)

{  printf(ssub1) ;

}


みたいに。最後を;で区切るんだっけ。


学校の授業を思い出しながら。


ふだんは、コピーで張り付けなので

こんなのを思い出す事も無かった。


でも、魔法にするならちゃんと

覚えないと。



そんなふうに、めぐは思った。


#include


Main(void)

{  printf(ssub1) ;

}


って。どうやってデータを出し入れするか、を#のあとの、この呪文(笑)で


キメるんだったっけ。


<>で。


ヘッダファイルって言ってた。



結構覚えてるな、って

めぐは、1年生の頃の授業を思い出したり。



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