第147話  友達


友達



にゃごは、もちろん

魂胆があってクリスタさんに近づいた訳ではなかった。


図書館で、偶然


天使だったクリスタさんの優しい雰囲気に触れて


心の、どこかに

とても、惹かれるものを感じて。


それで、悪魔だった自分を悔い

生まれ変わって天使さんと一緒になる事を望んだのだった。



でも、その道のりは遠い。


今は猫で、この先生まれ変わって

人に為れるかどうか・・・・・。


それにしても、この猫の一生を

終えてからの話だし



今、猫としての生を



美人猫さんと子猫、それが

しっかりと握っていて離れられない。


そういう感じだったし、

猫としての生を、疎かにすれば


その後、人に生まれ変わるなど

水泡に帰してしまう。




今、猫としてにゃごは生きているので



そういう時間を、クリスタさんと

幸せにくらしていく事も、また

大切な記憶である。



それも、幸せなのかもしれないと

にゃごは、子猫のあどけない仕草を見て



そう思うのだった。


人には、人、

猫には猫。



魔法使いには、魔法使いの。


それぞれの幸せがあるのだろう。






クリスタさんは、もともとめぐを

魔物から守る為に、めぐに宿っていた。


とりあえず、神様とルーフィの活躍で


この世界に魔物は来なくなったし

命の危険もなくなった。


それで、天界に戻るべきだったところ・・・・。


悪魔くんが、猫に生まれ変わって

にゃご、になった。




それで、めぐに宿ったまま

天使に戻れなくなった。



にゃごが、天使さんと

幸せでいたい、そう心して来たら


天使としては、それを無下にする事もできない。





その頃、めぐに魔法使いの

能力が萌芽し


魔法のエネルギーは、天界のそれと

相容れなくて。



天使さんは、ちょっと困ってしまって。




めぐは、それを知り

魔法を封印した。


魔法使いとしての能力を封じれば

天使さんを宿したまま、生きられる。



そう思っていた。


でも、魔法使いルーフィに恋しているめぐ、は


ルーフィの世界に旅する為に、魔法が必要で・・・・。



それを諦めためぐ。


でも、その時既に



天使を辞めて(笑)。



クリスタさんは、人間の世界に

人間でもなく、天使でもない者として


降り立った。



そんな、3人の関係・・・・・。




それぞれに、思って。


なので、めぐの危機を

にゃごは、猫として救ったのだった。



クリスタさんは、めぐの危機を

身を呈して守ったし、めぐは

能力で、クリスタさんを救った。



友達っていいな。と

めぐは、思ったりする。













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