第4話 ぎゅっと そっと

さくらの蕾に


あと少しだね


待ってるからねって


毎年、君を応援している気がするな


パッと花が咲いて


君は風を包み込んで


幸せを届けにいくね


幸せの風が届けられないと君は


直ぐに悲しい顔をするんだ


そんな顔しないでよ


ちゃんと幸せを届けているから


がんばり過ぎなんだよ


君は風を包み込んで


またねって


すぐにお別れの


花びらが空に舞うのが怖くてさ


君が居なくなる前に


ぎゅっとそっと


抱きしめるね


またね


ありがと

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