終わり春、始まり春

朶骸なくす

針の憂い

時計を持っていない

正しくは腕時計を

時計はスマートフォン

置いていったら確認できない

身につける時計の針がない


時計の針がコマを進めるのに

電子機械は静かに刻む

まるで違う世界に生きている


刻む心に体が震える

零れゆく時の季節よ

何かに憂いた日々よ


涙を零し、時を抱きしめ

短すぎると泣いた

数える歳などほど遠い

それがなんだと言うのか


時計の針が刻む

季節を巡り、日々を生きる

涙に暮れる体を震わせ

この身を生きていく

憂いた日々を抱きしめて

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