ロリっ娘モンスターズ~ロリモン娘が仲間になりたそうにこちらを見ている

神霊刃シン

ロリっ娘モンスターズ~ロリモン娘が仲間になりたそうにこちらを見ている

プロローグ

第1話 お、お兄ちゃんっ――も、もうダメぇ……


「あっ、んっ、ふぅ……」


 まだつたなさの残るしゃべりだが、少女特有のつやのある声音で、


「お、お兄ちゃんっ――も、もうダメぇ……アツイ、アツイのぉ!」


 <ウォータースライム>のモンスター娘・メルクが声を上げる。

 打撃攻撃に対しては耐性があるモノの、こういった事には弱かったようだ。


「あんっ、あふぅ……と、溶けちゃ……んっ!」


 いつもはヒンヤリと気持ちのいいスライムボディ。

 だが、今は熱をび、人並み以上の体温になっていた。


 透き通った水色のゲル状の身体が、ピッタリと必要以上に密着する。

 まるでお互いの身体のさかいを無くしてしまうような感覚だ。


(これが、スライムボディのせるわざだろうか?)


 僕の流す汗が、彼女の体内に染み込むように、取り込まれてゆく。

 彼女自身、無意識に行っているようだ。


(ゴメンね……メルク――でも、もう少しだから……)


 僕が激しく動くたびに、その反動に合わせ、彼女の身体もプルプルと波打つ。

 凹凸おうとつの少ない幼い身体に、白いワンピースをまとっているだけの姿。


 いつもは――お兄ちゃん♥――と愛らしく微笑ほほえみ、そのスカートをらす。

 だけど、今は可愛らしく着熟きこなす余裕もないのだろう。


 元々、肩出しのワンピースだったけれど、見事に着崩れ、胸元まで肌蹴はだけている。

 最早もはや、身に着けている意味もとぼしい。


 初めての感覚に、戸惑いよりも恐怖があるのだろう。

 しっかりと僕にしがみついている。


「お兄ちゃん……ギュッて、ギュッてしてぇっ!」


 いつも笑みを絶やさない、明るい性格の彼女。

 だけど、今にも泣きそうな顔をしていた。


 お気に入りの小さなツインテール。

 その形状をたもてなくなったのか、溶け掛かっている。


 一方で、僕の右腕を占領せんりょうしているのは、<ヴァンパイアバット>のモンスター娘・ルキフェだ。その小さな爪を遠慮なく、僕へと突き立てると、


「キキィッ、あるじぃ……アタイもっ、アタイももう……ダメ――はぁんっ!」


 いつもの生意気で甲高い声とは違い、かすかに甘えた声を出す。

 汗でれた金髪が、彼女のほほに張りつく。


 こちらが一生懸命動いているのをいい事に、


「カプッ♥」


 その牙で僕の首筋に歯を立てた――とはいっても、今の彼女の牙は幼い。

 僕の皮膚をつらぬく事は出来なった。


 精々せいぜい――ちゅぱちゅぱ――と音を立てて吸いつくのが関の山だろう。


 ――くすぐったい!


(というか、どさくさにまぎれてみつくのはめて欲しい……)


「んちゅっ、ちゅるちゅる……ちゅぱ……」


 金色の短い髪とみどりの瞳を持つ少女が、弱々しくも一所懸命に吸いついてくる。

 時折、チロチロとわせる舌が妙にくすぐったい。


「ごめん……なさい……あるじぃ――でもっ、でもっ、ちゅる……」


 限界なのだろう。

 僕自身、余裕がなかったため、彼女の好きにさせる事にした。


 いつもはサラサラで綺麗きれいな髪も、今は汗でしっとりとれている。

 お気に入りの闇色のワンピースがしわになるのも、お構いなしの様子だ。


 それほどに、一心不乱に僕を求める。


「ちゅる……はぁ、ちゅぱっ……はぁ、はぁ……」


 もう限界なのかも知れない。ピクピクと足が痙攣けいれんしている。

 ワンピースが肌蹴はだけ、日光を好まない彼女の白く綺麗きれいな肌が姿をのぞかせた。


 幼女から少女への成長途中の肢体したい

 その柔肌に、汗でれた黒い布地がピッチリと張りついていた。


 メルク同様、すがるように、その小さな手で必死に、僕にしがみついてくる。

 そして、僕の左腕で、


「くぅ……うっ、はぁんっ!」


 苦し気な声を上げているのは、<ゲイルクロウ>のモンスター娘・イルミナだ。

 その幼い外見に反して、いつもは理知的な態度の彼女までもが、この始末しまつとは――


「兄さん、ボクも無理……かも――我慢できないっ、早くぅ……」


 はぁはぁ――と息を上げ、だらしなくよだれらしている。

 常に冷静な表情を浮かべ、いつもは淡々とした言い回しを好む彼女。


 だけど今は瞳をうるませ、上目遣うわめづかいで僕を見詰めている。


(ダメだ――意識が飛びかけている……)


 首の赤いチョーカーが邪魔だったのか、いたようなあとが残っていた。

 血肉のような赤だと言って喜んでいた深紅しんくのワンピース。


 そして、光の加減によって、白にも黒にも変わる綺麗きれいな銀の髪。

 そのすべてが乱れている。


 背中に隠した翼のためか、メルクやルキフェと比べ、異常なほど体温が高い。

 ドクドクと激しい心臓の鼓動が伝わってくる。


(熱いくらいだ……)


「ふぁ……あふぅん……あくっ……」


 声に出すのを我慢しているのか、その小さく華奢きゃしゃな身体で必死にえている様子だ。しかし同時に、僕に助けを求めているのが分かる。


 三人(匹?)とも、初めての経験なのだろう。

 僕のために――頑張る――とは言ってくれた。


 だけどまだ、その幼い身体には早過ぎたようだ。

 しかし――いや、だからこそ、ここで終わりにする訳にはいかない!


 最後まで責任を取るべきだろう。

 自然と彼女達へ触れている手に力が入った。


(乱暴にして済まない……)


「うぅっ、はうっ……」「はむ、んちゅ、ちゅぱっ……」「ん、あふぅ……」


 どうやら、彼女達も限界が近いようだ。

 くいう僕も、限界だった。


 まだ幼い女の子達を相手に――いや、幼い女の子達だからだろう。

 理性よりも本能が優先される。


 ただただ、彼女達と一緒に――その思いが次第に強くなる。

 熱により、お互いが溶け合うような感覚。全身を必要以上に血液がめぐる。


 こんなに激しく密着していては、我慢など出来るはずもない。

 僕と彼女達の汗が混じり合い、お互いの心臓の鼓動が重なる。


「お、お兄ちゃん……一緒に――」


あるじぃ――アタイ、アタイ、いい子にするからぁ――」


「兄さん……目の前がチカチカする、あっ――」


 僕は最後の力走ラストスパートを行う。


「もうぐだ――今、出る……一緒に行こう!」


「ああっ♥」「ひやぁあっ♥」「はふぅんっ♥」


 僕は幼い彼女達をかかえ、溶岩がそこかしこに流れている火山洞窟の中を駆け抜けた。時折、吹き出すマグマを器用にける。


 そして、ようや辿たどり着いた転送用の魔法陣。

 煌々こうこうと光り輝く、その中へと、勢いよく飛び込むのだった。

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