第5話 ゆきのひとひら

そんなアリエルの気持ちは

ゆきの、ひとひらさんたちにも伝わります。


「アリエル、わたしたちは

春になったら、小川に乗って

旅をして。

南の海へ行って、また、冬になったら

お空から下りてくるのよ。

アリエルが、覚えていてくれたら。」



季節は巡ります。



いつか、この冬の事を

忘れる時が来ても


ゆきの、ひとひらさんたちは

舞い降りて来ます。



思い出す事さえできれば



この冬の、気持ちになって


ゆきの、ひとひらさんと


また会えるでしょう。




「ふつうは、忘れちゃうけどね。

それでいいんだけど」

スノー・ウィは

そんな風に言います。


ちいさい頃は、誰でもみんな

感じる事ができるんだけど。



風のささやき、光のきらめき。



みんなのmessage。




アリエルは、ずっとおぼえているのでしょうか?


ゆきだるまさんが、とけてしまうと

悲しい、なんて


やさしい気持ちですごしたことを。

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