恋のペアチケット
ハル
第1話 自慢の彼氏
私、相澤 歌音(あいざわ かのん)。16歳の女の子。
高校に入って、しばらくして出来た彼氏ととラブラブ中の女の子♪
付き合って、まだ数か月だからこそラブラブ。
実は、今日もデート。
「歌音、お待たせ。行こうか?」
「あっ!順也(じゅんや)。うん♪」
私の彼氏
永松 順也(ながまつ じゅんや) 。16歳。
違う学校の男の子。
今日のデートは、映画の日。
邦画、洋画関係なく観に行く私達。
そして ――――
「今日の映画、面白かったね」
「そうか?」
「えっ?順也は面白くなかった?」
「まさか!」
「本当?」
「うん。面白かったよ」
「それなら良かった」
私達は色々と話をしながら街をブラついた。
数日後のある日。
「相澤 歌音さん…だよね」
学校の正門を出た所に、一人の女の子が声をかけてくる。
「はい…そうですけど…あの…何か?」
「彼と別れて!」
「えっ?あ、あの…彼って…?」
「言わなくても分かるでしょう!?」
「えっ?」
「永松 順也」
「順也君?」
「そうだよ!彼、順也は私の彼氏なの!つまり私は順也の彼女っ!」
「えっ!?嘘…だって順也から告白してきたんだよ。それなのに別れろって……どうして?意味分かんないんだけど!」
「あなた、聞いてた?私は順也の彼女なの!順ちゃんはあなたに告白してきたかもしれないけど、あなたが付き合う前に私達は既に付き合ってたの!」
「嘘…。嘘だ!私は別れないからっ!第一、告白してきたのは順也君なんだよ!」
「それはそうでしょうね。あなたの事、順ちゃんは可愛いって言ってたし、冗談で告白したら?って言ったら、マジ告っちゃってさー」
「………………」
「つまり、そういう事だから!」
「私は別れない!」
「あなたは順也の事好きとかそんなんじゃないくせに告白されて浮かれてOKしたんでしょう!?」
「ち、違っ!」
「順ちゃんカッコイイからね!彼女の私が認めるよ!でも、順ちゃんはあなたの事は別に好きじゃないし、あなたが一方的に好きって想いが強すぎて言い辛くなったんだよ!」
「そんなの…納得…」
バシーッ
頬を打たれた。
「…っ」
「あなたに順也は渡さない!私が順也に頼まれて順也の代わりにあなたに伝えに来たんだから!彼に、もう二度と近付かないで!」
そう言うと彼女は去った。
その日の夜、順也君から連絡があり彼女の事が本当だった事を思い知らされた。
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