第2話 卒業式
僕ら、2年F組のなかよしグループは
卒業式のあと、みんなで
集まろう、なんて。
ホワイトデーも済んだけど
3年生になればクラス変えもあるから、なかよしグループも離れ離れになっちゃうかもしれない、なんて思ってたんだっけ。
おそばやさん、たけちゃんの家にみんな集まって。
団地のそばにあるそばやさん(笑)。
そば膳と言うそのお店は
出来たばかり。
公務員だったお父さんが、趣味で始めたお店でした。
いつも朗らかで、趣味でお店をしてしまう程
楽しいお父さんだから、たけちゃんも趣味、音楽がとっても好き。
ブラスバンドに入ってて。
ちょっと平安貴族みたいに高貴な顔立ちで
女の子に人気があって。
でも、C組の郁ちゃんが
まっすぐにたけちゃんを思ってて。
それに応えて、郁ちゃんを大切にしているたけちゃんは
お母さんに似たのかしら、とっても優しい子。
バレンタインに、いっぱいチョコレートをもらったので
お返しが大変なので、それで
料理の得意な僕にHelpしてきたのです。
貰わなけりゃいいのに、と思うのはふつうの男の子。
たけちゃんは、そういう子。
でも、郁ちゃんはグループには入ってきませんでした。
とてもおとなしい子で、控えめに俯いてるような。
色白で、丸顔。
日本的で、お嫁さんにしたいようなタイプでした。
僕らみたいに、男の子と一緒にわいわい騒ぐ、なんて
できなかったのでしょうね。
そんな郁ちゃんが
なぜ、たけちゃんと恋人になれたかと言うと
優しいたけちゃんも、郁ちゃんを思って
好き、って言ったから。
素敵な偶然でした。
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