青い空を見て[詩を書いてみた]

秋月良羽

第1話 青い空を見て

 今日も空は青い

 青はただ、中央に向かって濃ゆくなる

 それは、自分と他者との繋がりのように思えてくるのだ

 親しいとの関係は濃く、離れれば薄くなるように

 でも、空の青はしだいに色を変えていく

 私の人間関係のすべて飲み込んでいくように

 ああ、空が赤くなる時、この世の終わりを思う

 私はもう黒へとなって存在しなくなる

 だけど、太陽は違う

 また生き返るのだから

 私という名の自我が一度の人生しか見ることのできないのとは違い

 ああ、辛い

 この世は、辛い

 それでも生きていく

 いつか終わりがあるのだから

 日が暮れるように

 さあ、歩こう

 いくら空を見ても変わらないように、時の流れは変わらない

 私の人生は、日が暮れるように終わっていくのだ

 だから、だから、耐えるしかない

 辛さを楽しさに変えて耐えるしかない

 勝手に進んでいくのだ

 進もう

 後に戻ることはできない

 過去は学べど、再現できない

 憧れようとも、懐かしもうと、同じにはなれない

 だから、だから、行こう

 太陽が東が昇り、西へ沈むように

 未来は確定している

 だけど、それ以外は変えられる

 死というものが変えられないのなら、死ぬ瞬間の場面を変えればいい

 そうだろ、完全になることのできない人間は

 完全でないから変えられる

 その確定の未来を迎える時の状況を

 さあ、行こう

 私が望む結末へ

 さあ、行こう

 君が本当に望む結末へ

 空は今日も青を変えないから

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