第6話 4月10日朝

朝は嫌いだ。気持ちよく毛布にくるまっているのに何が悲しくて起きて学校に行かねばならんのだ。まぁ腹も減ってきたしそろそろ起きるか。



俺の家は一軒家で2階建て、俺の部屋兼寝室は2階にある。朝飯を食べるために1階のリビングへ降りていくと妹の未央に声をかけられた。

「外で結衣ちゃん待ってるよ」



は?

ゑ?

ゑ?どういうこと?



「なんで?なんで結衣が家の前にいんの?」

「知らな〜い」



俺は朝飯も食わず家の外に出た。



「あっ!翔!」

「ど、どうした結衣?こんなに朝早くから」

「えっと…翔と一緒に学校に行きたくて‼︎」

「えっ」

「……」

「……」

「やっぱり翔は私と一緒に学校行くのがヤなの?」

「いやいや!そんなことはない!一緒に行こう!準備してくるから待っててくれ!」

「うん、嬉しい!待ってるね!」



この後俺がソファで悶えていて妹に「何してんの?」と言われてしまったことは秘密である。

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