第4話
職業・契約者を解除した状態で十連を引いてみた。
〈中位魔法導師〉 レアリティ・金色 系統・召喚獣
〈業火の一撃〉 レアリティ・金色 系統・高位魔法
〈光の聖壁〉 レアリティ・金色 系統・高位魔法
〈巨人の掌底〉 レアリティ・金色 系統・高位魔法
〈回復薬・中器〉 レアリティ・銀色 系統・アイテム
〈留遅の雨〉 レアリティ・銀色 系統・中位魔法
〈爆弾ゴブリン〉 レアリティ・銀色 系統・召喚獣
〈蛮族の大槌〉 レアリティ・銀色 系統・武装甲
〈空間転移・中〉 レアリティ・銀色 系統・アビリティ
〈風の切断〉 レアリティ・銀色 系統・中位魔法
流石銀色以上確定ガチャだとは言え、中々良いのを引いたんじゃないか?
と、最初俺はそう思った。しかしその殆どが使えないモノだった。
例えばこの高位魔法だけど、いざ使用してみようとしたら使用不可能の項目が出ていた。
どうやら、魔法を扱うのにも魔法使いや魔導士と言う職業が必要であるらしい。
その為この時点で二分の一のアイテムが使用不可能。
武装甲である〈蛮族の大槌〉も同様、職業専用の武具であるらしく、契約者である俺が使用する事は出来ない。
ならばこのアビリティと言うアイテムはどうだろうか。
「……お、これは大丈夫みたいだ」
このアビリティと言うアイテムはどうやら職業関係無しに覚える事が出来るらしい。
けれどプレイヤーにはアビリティスロットと言うものがあるらしく、俺の二つのスロットの内一つを埋めてしまう事になる。
それだけじゃない。どうやらこのアビリティと言う系統は、エネルギーを消耗するらしく、そのエネルギーと言うのは、俺の持つスマホの充電から引かれてしまうのだ。
「今が九十八パーセント……使用するのに三十パーセントも食うのか……」
〈空間転移・中〉は、たった三回した使用出来ない。
と言うか、今まで忘れていたけど、充電が切れたら死んでしまうんだっけ。
試しに使おうとする前に気づけて良かった。
アイテム〈回復薬・中器〉は恐らく先程飲んだ回復薬の上位互換だろう。
傷を受けても回復出来るのはありがたい。なるべく怪我を受けない様にするのは当たり前な事ではあるが。
「さて、じゃあ残りはこの二つか」
召喚獣の〈中位魔法導師〉と〈爆弾ゴブリン〉。
俺は画面をタップしてみて、最初に爆弾ゴブリンを召喚する事にした。
「うわ」
ずずず、と薄気味悪い擬音と共に黒い空間が出来て、其処から灰色の皮膚を持つ頭巾で顔を覆った爆弾を持つ子供の様なモンスターが出てくる。
「これが爆弾ゴブリンか………」
俺はスマホから能力を確認した。
「〈爆弾の投擲〉……が能力なのか。中距離技、爆破距離によって被弾する可能性あり……か」
被弾するのは怖いなぁ……取り合えず〈爆弾ゴブリン〉を戻そうとして、画面上に〈契約者の〈無限の域〉を使用しますか?〉と出てくる。
俺ははいのボタンを押すと。爆弾ゴブリンは地面が泥の様に溶けて、爆弾ゴブリンを飲み込んでしまった。
なるほど、こうやって召喚獣を移動させるのか。
更に俺は召喚獣〈中位魔法導師〉を召喚して、基本性能を確認する。
「……えっと、〈エレメントフォース〉?」
基本性能〈
が、その魔法を覚えているワケではないらしく、ガチャで手に入れた魔法を覚えさせるらしい。
「じゃあ、確か……〈風の切断〉があったな」
俺はスマホをタップして魔法保管庫から〈風の切断〉を選択する。
すると、水晶の球に乗っていた小柄な魔導師が手に持つ魔法書をぱらぱらと捲る。
そしてスマホに〈風の切断〉を覚えました。と言う項目が出てきた。
「これ、命令すれば良いのかな?〈風の切断〉」
中位魔法導師が覚えた魔法を扱う事に関して、エネルギーが消耗するとは書かれて無かった。
だから試しに中位魔法導師に命令をすると、水晶が緑色に光り出して、其処から風の刃が噴出した。
「うわッ」
風の勢いに、隣に居た俺は尻餅を付いてしまった。
「イテテ………」
俺は尻を擦ると、スマホを取り出して〈無限の域〉に〈中位魔法導師〉を収納した。
これからはガチャで中位魔法が出たら覚えさせておくか。
「さて……それじゃあ最後に……」
いよいよ、今日俺が使うと決めていた虹色確定召喚獣ガチャを使用する時が来た。
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