第19話《終》あなたの人肌の温もりに包まれるなら
色々あった今年一年もあと数時間後には終わりを迎え、新年へと移る。
大晦日で、テレビから流れる年越し特番には目もくれず足を崩して、ベッドで漫画を読み耽っていた私。
私の背中に胸を押し当て、腰に両腕を回した灯莉がねぇねぇと構って欲しそうに耳もとで囁く。
「ひゃあんっ......まっ待っててよ、灯莉ぃ」
耳がくすぐったく感じ、喘ぎ声が思わず漏れてしまった。
「ごめん、そういうつもりじゃなくて......」
兄が近付いてきている気配を感じず、ひとまず安堵した私は漫画を閉じて彼女に構うことにした。
「しちゃう?年越しそばの前に」
「うっうん......お願い、芽愛」
いつにもまして潤う瞳のまま、身を委ねるように身体の力を抜いてもたれかかった彼女。
彼女の全てを愛おしく、尊く感じる私は音をあげるまで彼女の上半身を中心にいじめた。
彼女の喘ぎ声は可愛くて、エロくて、耳が幸せだった。
彼女の火照り汗をかいた身体は魅惑的すぎて撫でたくなったが反撃を怖れ、諦めて年越しそばの準備のためリビングに向かった。
10分もかからず、年越しそばを自室へと運び、二人で並んでテレビを観ながら年越しそばを啜った。
年越しまであと一時間をきった頃に二人して汗をかいたので、二度目の風呂は二人で入ることにした。
風呂に灯莉と一緒に入ることは今回が初めてで、入ってみると案外楽しく感じられた。
浴室でのことはご想像にお任せします。
私の口からは──といった感じでした、にとどめておくことにします。
年明けと同時に彼女の唇を奪い、そのまま押し倒して、恍惚とし恥ずかしそうな表情の灯莉に満足した私だった。
彼女の人肌の温もりに包み込まれて、眠りに就いた。
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