藍シ
行木 果実
夜辺ない
冬という言葉が似合わないほど寒い夜、君の携帯からの着信をを最後に僕は街を歩いていた。
目の奥が暖かくなり寒さも溶かしていた。雪がとけたら会いたいなんて思っていたところに君の携帯からの知らない声、震えていた。寒さじゃない別の感情で震えていた。電話越しにお互い。
苦し紛れに発した言葉が「はい、わかりました。ありがとうございます。」だなんて、愚かすぎる。
君の顔を見た、以前と変わらず白くて綺麗な肌だった。けどそこに温かみはなくて人を感じさせなかった。
あぁなんて自分はつまらない男だろうと後悔した。
数ヶ月後、冬の日差しの中、僕に春は来なかった。
藍シ 行木 果実 @kanimeshi
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