最強のSランク冒険者?…実は神の使徒です
VAN
第1章 Sランク冒険者編
第1話 神の祝福
2021年、高校生鏑木かぶらきこうきはいつもと変わらない生活を送っていた。部活が終わり帰宅途中、いつもの日常が終わった…。
突然衝撃波がこうきを襲った。一帯の家と橋の瓦礫とともに衝撃波により吹き飛ばされる。即死だった…。
――――――――――――――――――――――――
☆サランド領【自宅】
僕の名前はコーキ・フォン・レイジェント。ゴースリア王国のダルムス・フォン・レイジェント・サランド侯爵の四男だ。僕は今日で8歳になった。8歳になれば神様から御加護を授かる。授かる加護の種類、数は人それぞれ違う。
朝ごはんを食べるために食堂へ向かう。
「おはようございます。母様」
「あら、おはよう。コーキ」
この人は僕の母、ミルシア。父、ダルムスの第2夫人だ。とても美しく品のあり自慢の母だ。
「おっ、来たな。おはよう。コーキ」
食堂入り口から1番奥の席に座っているこの人が僕の父、ダルムスだ。キリッとした目をして強面だが、とても優しく紳士のような人柄だ。
「おはようございます。父様」
「おはようコーキ」
「おはよう♪コーくん」
この2人は僕の兄ジルと姉レイアだ。
ジルは短髪で爽やかな青年であり、女性からの人気も高く既に婚約者も決まっている。(相手が誰かは教えてもらってないけどね)
レイアはきれいな金髪の美少女だ。見た目はとても幼いが僕の姉だ。もちろん、年上である。…年上…だよね?
「コーくん、8歳のお誕生日おめでとう♪これでコーくんも神様の御加護を授かれるね」
「はい。とても楽しみです」
「コーキ。冒険者になりたいと言っていたが、その考えは今でも変わらないのか?」
「はい。冒険者になりたいと思っています」
そう。僕は冒険者になりたいと思っている。僕が昔、父ダルムスと共に付き合いのある他領に行った時、魔物に襲われた。その時、僕達を護衛してくれていた冒険者はとても強くかっこよかった。あの時の姿が忘れられず、僕は冒険者になりたいと思ったのだ。
「まぁ、お前は四男でうちは継げないからな。やりたい事をやると良い。ただ、無茶はするなよ」
「わかりました。ありがとうございます。父上」
こうして朝食は終わり、僕達は神殿へと向かった。
―――――――――――――――――――――
☆神殿
「お待ちしておりました。レイジェント侯爵。ご案内いたします」
神殿で出迎えてくれた神官が聖なる部屋へと案内してくれた。
僕は部屋の中央にある円形の台の上に立ち、祈りを捧げた。家族達は緊張した面持ちで僕を見つめている。
祈りを捧げていると、突然白い光に包まれ、目を開けると5人の人が立っていた。
「待っていたぞ。コーキよ。あまり時間がないからの。まずはお主の記憶を戻そう」
…突然何を言い出すんだ?このお爺さん。
そう思っていたら、頭の中に高校生として過ごしていた鏑木こうきとしての記憶の映像が物凄い勢いで流れてきた。
…そうだ。俺は…部活帰りに突然衝撃波に襲われて死んだんだ。ってことは…転生したってことか?
「記憶は無事、戻ったようじゃな。では本題に入るぞ。ワシの名はゼウス。地球の神じゃった。この横にいる4人も元地球の神じゃ。実はな――」
ゼウスと名乗る地球の神の話はこうだ。
なんでもあの日、俺達を襲った衝撃波はアフリカに隕石が落ちたのが原因だった。そして、何故隕石が落ちたのかというと、地球に侵略してきたルージア神と呼ばれる神達とゼウス達地球神が争った結果、地球神が負けルージア神の魔法により隕石を落とされたのだった。
負けたゼウス達は残った力を振り絞り、亡くなった人間のうち、使徒として使える魂を各神が1つずつ守り転生させたそうだ。地・球・神・の使徒としてルージア神の使徒を倒し、ルージア神を討ってもらうために。
「なるほど…わかりました。ルージア神は地球人の仇。どこまでやれるか分かりませんが、できるだけ頑張ります」
「うむ。頼んだぞ。ではワシらからお主に祝福を渡そう。渡せる祝福の力には限度があるが、限界まで渡す。そうすればお主は神の使徒以外は相手にすらならない程強くなるじゃろう。」
そういって神達は俺に両手を向けた。
「ありがとうございます。因みに第三者からその祝福は見えたりするんですか?ステータスみたいな」
「神以外には見えぬ。神眼を持たんからな。特別にお主になんの加護・祝福が授けられたのか見せてやろう。」
そういってゼウスは俺の右手を握った。
―――――――――――――――――――――
コーキ・フォン・レイジェント
8歳。地球神の使徒
――――――加護――――――
・剣神の加護
・技能の加護
――――――??――――――
・ゼウスの祝福
・ギファーの祝福
・ドルソーの祝福
・ミラの祝福
・ヒコルの祝福
―――――――――――――――――――――
「あれ?ルージア神からも加護を授かったんですね。」
「表向きはお主もルージア人じゃからの」
「もしかして地球にいた頃もこんな感じで祝福渡してたんですか?」
「いや…あの時は祝福は与えず、才能を与えておった」
「才能か〜多才な人もいれば凡人もいて不公平だったな〜」
「不公平ではない。凡人は皆気付かず一生を終えただけじゃ。もうそろそろ時間じゃな。ではコーキ。頼んだぞ。」
「はい」
気づけば元いた円台の上にいたのであった。
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