5月5日Ⅸθ(8)
「あとは不安要素払拭として、詩歌には時間の許す限り合気道を汀さんに教わっておいてほしいかな。受け流しの技術があれば、百人相手でも詩歌なら余裕だよ!」
架那ちゃんは最後に、私に言う。
「わかった。じゃあ次は最初から師範と特訓するようにするよ」
「うん!」
架那ちゃんは私の返事に笑顔で頷いた。
「ではそのプランを、次回架那さんにはお伝えしますね」
「うん、任せた愛奈さん」
架那ちゃんは三和さんにプラン説明役を託した。
「私、お花摘みに行ってくるね」
「いってらっしゃい」
架那ちゃんと三和さんに一言告げて、私は席を立った。
室内で、ループのルール抵触ペナルティは何がくるんだろう。
屋外だったら、事故が多かったけど、今は転落の恐れのある階段とか、事故の可能性のあるキッチンには近づかないようにしてるし。
などと考えながら歩いていた矢先、急に左胸がズキンっと痛み出した。
「かぁあっ…」
まずい。
心臓発作!?
痛い。痛い。痛い。苦しい。痛い。
でも、これで次からは間違えない。
絶対に二人を救うから。
「ぐっぁっぁ」
再度強烈な痛みに襲われ、その瞬間私の視界は暗転した。
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