5月5日Ⅸ(4)
「架那ちゃん、話を戻そっか」
5分ほどして詩歌と愛奈さんが戻ってきた。
その際、汀さんと佐藤さんは席を外した。
「私は黙って聞くだけですので、いないものとしてくださって結構です」
愛奈さんは部屋の奥の椅子に腰掛けて言った。
金髪オッドアイ美少女がいるのに無視しろとか無理ゲーでしょ。
「じゃあ、話するね?聞き終わったら意見を聞かせて」
「うん、わかった」
詩歌はそうして、話し始めた。
世界がループしていると言うこと。
この5月5日をかれこれ3回やり直していると言うこと。
1回目は、師範と三和さんの二人で伊豆に行って敵に襲われたこと。
その時、私と詩歌は浜松へ行ったが無事だったこと。
2回目は、私と師範と三和さん三人で伊豆へ行ったが敵と二階堂さんが現れなかったこと。
佐藤さんが遠距離からの護衛にまわっていたのにも関わらず、私が何者かに中国行きの大型船で拉致されたということ。
3回目は、1回目と同じ布陣で愛奈さんが薙刀を持って、汀さんが狙撃銃を持っていったものの勝てなかったということ。
それらを全て事細かく詩歌は告げた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます