5月4日Ⅵ(20)
「架那ちゃん長かったけど、誰かに絡まれたりしなかった?」
戻っていくと、詩歌に心配して質問された。
「二階堂さんと話はしたけど絡まれたりはしてないよ」
「さらちぃですか。悪い人ではないと思うんですけど、底が見えない感じが苦手なんですよね」
愛奈さんは苦笑いと共に言う。
「では本当に戻りましょうか」
汀さんが先頭を歩いて、私たちは晩餐会会場を後にした。
「今日は無事何もなく終わってよかったですね」
リムジンに戻ると愛奈さんがため息と共に言う。
「そうだねぇ。ご飯は美味しかったしねぇ」
詩歌はお腹をさすりながら満足げな顔で呟く。
「別荘に戻りましたら、今後の予定をお話ししていきましょうか」
「了解です」
「はーい」
愛奈さんの提案に私と詩歌が同時に返事をする。
「2時間程度で着きますので、それまでごゆっくりしていてください」
運転手さんはそう告げて、ゆっくりとリムジンを加速させた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます