4月30日Ⅴ(8)
「「ただいまー」」
詩歌と二人揃って仲良く家へと帰る。
やっぱり同棲してるみたいでむず痒い。
きっと、この感覚に慣れることはないだろう。
きっとそのときは結婚するときだけ。
たとえ私たちがこの先どれだけ仲良くなったとしても、今の日本の法律では結婚など無理だから。
「おばあちゃん、今日の晩ご飯たこ焼きになったから」
「はいよ。気をつけてやりなね」
お婆ちゃんに報告して、買ってきた食材を冷蔵庫の中へ放り込んでいく。
「さすが架那ちゃん、手慣れてるね。
いつも架那ちゃんがこう言うことやってるの?」
「まあね。お婆ちゃんにばっかり迷惑かけるわけにはいかないしね」
「へぇーすごいね!一家に一台架那ちゃんが欲しいよ」
「それはやだ」
二人でくすくす笑い合う。
「じゃあご飯の時間になるまで遊ぼ!」
「良いけど、勉強は大丈夫なの?」
「平気平気!とある理由でもう二次関数は解きまくったからね。
ばっちぐーの、ぐぐぐのぐだぜ」
「よくわかんないけど、良いなら良いや」
ばっちぐーの、ぐぐぐのぐ、ってなんやねん。
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