4月15日Ⅳ(4)


「ねえねえ架那ちゃん」

そんなことを考えていると、神坂さんが私に話かけてきた。

「ん?何?」

彼女の方を向き直ると、彼女は笑って手に持ったものを胸の前へ持ち上げた。

「お昼一緒に食べない?」


わぁぁ。

友達とお昼だぁ。

え、これ漫画とかでみるやつじゃん。

すご。高校ってすご。

「架那ちゃん?」

私がそんなことを考えながら、キョロキョロしていたのを不審がったのか、神坂さんが私の顔をのぞいてきた。

「具合でも悪い?」

「あ、ううん。全然。

 こういうのちょっと憧れてたから、その。

 とにかく大丈夫だから!」

「変なの〜」

彼女はくすくす笑った。

恥ずかしい。

「さ、食べよ食べよ」

私が恥ずかしさを誤魔化すように彼女にそういうと、彼女はにやついた顔でふーんと笑った。

「「いただきまーす」」


友達とのご飯は予想以上に美味しかった。

昼ご飯の隠し味はお友達かな。

なんちって。

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