4月15日(7)
あっという間に1日が終わり、17時を回りそうになった頃、私たちは帰る支度を始めた。
「架那ちゃん一緒かえろ!」
今日もいつものように神坂さんはこうやって一緒に帰ろうと誘ってくれる。
「うん。帰ろ」
気が進まないけど聞いてみるか。
聞けばこの気持ちも晴れるだろうし。
きっと私の思い違いだよ。うん。
学校を出て、駅へ向かって太い道路の歩道を歩いていく。
「あの、神坂さん」
「何?」
私が話しかけると、彼女は笑顔でこちらを振り返ってくる。
「その、変なこと言うけどいい?」
「いいよ」
変なことを言った私に、彼女は嫌な顔一つせず、笑って首肯した。
「その、もしかして、神坂さんって私と前に会ったことある?
ううん。すれ違ったとかじゃなくて、その。
私たち昔友達だったりする?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます