死してゲームキャラで転生したら職業が創獣使いに進化した
終ノ夜 藍
転生
目を開ければ知らない森の中。どうしてここにいるのか全く分からない。ただ分かる事は、目の前の透明な板に書かれた【ファルムスの森】という明記。聞いた事もない森だけど、分かる事はここが元いた日本ではないって事だった。
日本でこんな透明な板が出ることは無い。ただ見覚えがあるのはゲームをほぼ毎日やっていたから。要するにここはゲームの様な世界なのかもしれない。
【セシリィ=アルティの職業【
セシリィ=アルティ、聞いたことがある名前なのは当たり前。だって私のゲームキャラの名前だから。
ファイナリシヤと言う自由を基盤としたRPG。ファイナリシヤを始めたのが十歳の時で、それから今まで十八になるまでやってきた。ベッド生活だった私にとっては最高なプレゼントだった。
自由をメインとしたゲームで、ストーリーが何もない。やりたいように自由にやってよしの世界でリセットの出来ないオンラインゲームでもある。勇者になりたいプレイヤーや魔王なんかになるプレイヤーまで、盗賊やPK集団なんかいた、何でもありゲームでありNPCはAIかってぐらいの神ゲーム。新作とかは無くバージョンアップで世界が広がり新しいシステムが加わり何年も人気を誇るゲームだった。そのゲームを八年間やり続けたのが私、ゲーマーです。
寝たきりだったし病院から出れなかったんだからしょうがないじゃん。種族なんかも他のゲームに比べてめっちゃ豊富で獣人だけでも十種類以上あった程に。ケモ耳は触るのはいいけどなるのだけは嫌。ケモ耳みて「もえもえ‥」なんて言われたら嫌でしょ?ケモ耳ってのは人に生えてるのでは無くて獣だからこそ可愛いのです。それだけは譲れない!やっぱ人よりペットの方が可愛いでしょ?人それぞれだけど。
分かる通り、病人であった私だけどゲームのお陰で落ち込む事も無く‥‥まあ体調が悪い時とかゲームが出来なくて落ち込んだ事はあるけど、病気に気にせずに生きてたの。元気が生きる取り柄でしょ?人間何時かは必ず死ぬんだから早く死んでも変わらないって考えだったんだけど、死んだらゲーム出来なくなっちゃうのかと思ったら生きてたくなったりもしたんだけど。
現実では友達がいなくてもゲームでは友達が沢山いた。ソロでやってたけどオンライン上で連絡を取り合い神級クエストに挑戦したりと、私以上に総プレイ時間の人はいないだろうと自負する程に、このゲームが好きな証拠。
ゲーム中に死んだらどうしようとか、まだやりたいなとか、ゲーム上での約束があったりとか、死んだらどうなるのかとか考えたりした。だって私には死が間近にあるからゲームでも死なない様にしてた。死んだら凄く悔しくって次は負けない様にレベルを上げ特訓した。
この森にいるって事は私は死んだって事?夢?幻?これは定番通り、頬をつねってみると
「イタイ‥」
ヒリヒリだってする。草の感覚も風で髪が靡くのも、全ての五感がこれは夢ではないと言っている。
ゲームの世界は最高で、私に出来ない事が出来るのがいい。普通に出来ること、子供の様に走り回る事も学校に行く事も出来ない。凄い事にこのゲームの中に学校があったんだよね。学生気分を味わえたくらいだった。自由の無い私が、次に生まれ変わるのならこんな世界がいいと思った程に。
死んだのだろうか?眠る瞬間、心臓が痛くなった様な気がしてそれ以外覚えてない。
生まれ変わったのかな?願いが叶ったのかな?今の私に未練なんて一つも無い。親もいない親戚に預けられてそのままの病院生活だ。
セシリィ=アルティ、前世のゲームキャラならば見た目も同じで容姿は前世の私そのままの髪と目の色を変えただけにして銀髪紫目。白に近い銀髪に憧れて紫の目が一番好きだったから。ゲームの中ぐらいは憧れた姿でいいでしょ?銀髪も紫目もゲームの中では私以外に沢山いたんだし。種族も同じなのかなと気になると目の前にプロフィール画面が現れた。
─────────────────────
セシリィ=アルティ
種族 : 神人
職業 :
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うん、同じだ。ただ違ってたのはスキルもステータスも何も表示されてない事だった。HPやMPぐらいあってもいいのに。自分がどのくらい強いのか全くわからない。
「てか、
私の
でも魔法以上に私がファンタジーに求めるのが、魔物なのだよ!獣こそ最高だよね?狼的フェンリルや、THEドラゴン!!後はフェニックスでしょ、リヴァイアサンとか、グリフォンとかもう最高だよね。ゲームの中でそんな魔物キャラをテイムして一緒に戦うのが好きなのです。ファイナリシヤのいい所は
‥めっちゃ話逸れたけど、
そう気になった瞬間に現れる透明な板。
【職業 :
うん、
やったと嬉しがるも、テイムした魔物達ってどこにいるんだろ?
【職業 :
そこには【YES】【NO】の二つの板が現れる。私はその【YES】のボタンを押した。
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