第98話 月猫の作戦。
いつも何かある月猫家。
ここの所忙しくて、夫の施設の部屋の準備が中途半端なままでした。
家から持って行ったラックにテレビや物を置いていたのですが、さすがにこれじゃ駄目だなぁということでテレビを載せる棚を購入。
組み立て式の方が安いので、17000円弱で購入。引き出しも二つ付いてます。
息子と二人で組み立てて、いざ施設へ行こうと思ったら、息子が買い物からなかなか帰って来ない……
そこで、そこそこ重さがある棚を一人で車に積み込み、マイ台車も積み込み施設へ行きました。せっかちというか、短期な月猫。一人でやってやるぅと意気込んでしまいます。
で、車から棚を降ろすのにかなり苦戦しましたが、なんとか台車に乗せて部屋に持ち込みました。テレビを新しい棚の上に載せて、床に置かれていた紙オムツをラックに入れてお片付け。
夫は、食事の為食堂へ移動。部屋の中には私一人です。
ふと、そろそろ歯ブラシを新しいのに交換しておこうと思い洗面所へ向かいました。
コップの中に、歯ブラシの毛の部分が下になって入っています。
(うん? 逆に入れた方が衛生的なのに……)
そう思いながら、コップを覗くと水も入っています。
そして、底に見えた黒カビ。慌てて、コップを洗うと赤カビもありました。
そういえば食事の後、夫は一人で歯を磨いていたけれど、介護士さんはチェックしてなかったのか……
それで、歯に歯石がいっぱいついているのね……
私は、時々歯磨きのお手伝いをしてもらえると思っていたのだけれど、違うのか……
いやいやいや、でも、ここは介護施設。口腔ケアも仕事の一つのはずなのに。と、思うことはありましたが、まだ施設側に何も言っていない月猫。しかし、このままでは良くない。クレーマーと思われないように、でも、要望を上手く伝えるにはどうすればいいのだ?
考えた結果、電動ブラシ作戦を思いつきました! こんな感じで言うのです。
「なんだか、歯石がいっぱいなので、電動歯ブラシを用意したのですが、慣れていないので様子を見てもらえますか?」
これだ!
この作戦で行こう!
これであれば、波風も立つまい。
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