第52話 梅ちゃんから電話がありました!
夫が倒れてから、およそ五か月経ちました。
怒涛の日々が続いております、月猫です。
さて、妹が梅ちゃんに亡弟のお嫁さんの所へ香典を送るようにと連絡したところ、電話をガチャンと切った梅ちゃんですが、やはり気になったのでしょうね、私に電話をくれました。
「向こうの住所、書留に書けないから現金書留に住所を書いてここに送ってもらいたいって言おうと思ってさ、(妹に)電話したんだけど出ないんだぁ」
一瞬、なんのこと? と思いましたが、推理するとおそらくこうです。
電話で住所を聞いても漢字がわからない。
漢字がわからないから、現金書留に住所を書けない。
そこで、妹に現金書留に住所を書いてもらい家に送付してもらえたら、それに香典を入れて郵便局に行くことができる。
母の頭の中には、妹に立て替えてもらって香典を送ってもらい、妹の通帳にお金を振り込むという考えが浮かばないらしいのです。
79歳ですし、仕方がないといえば仕方ありません。
この用事のついででしょうか。
「お前の旦那はどうしてる?」
と初めて、我が家の事情を聞いてきました。
「今の病院退院したら、施設だよ」
「えっ? まだ入院してだのか?」
「そうだよ。立てないし、歩けないよ。あと、ずっと施設だよ。障害者年金で施設代は支払えるけれど、足りないから働きに出るよ」
「……家のローンは?」
「○○〇残ってる」
「……」
ようやく梅ちゃん、娘が大変な事になっていると気づいたみたいです(苦笑)
最期に
「ここさ来て暮らすか?」
と、母親らしいことを言ってくれたのですが、私が無理です。
梅ちゃんの介護をしに戻るようなものですからね(笑)
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