SF　ねこうさ　ゆりボイン３

八乃前　陣

　他の惑星連邦に比べて、地球連邦の領星には、娯楽に特化した惑星が多いという。

　ランドホーリーに代表されるアトラクション系の惑星や、カジノだけに特化した惑星リッチマンなど、銀河の惑星連合の中でも比較的に平和な惑星が多く見られるのも、地球惑星系人類の特徴であった。

　そんな娯楽惑星の中でも、特に変わっているのが、惑星ビンプルンである。

　惑星の八割が海という点では、サイズも含めて標準的な地球型惑星であるが、ビンプルンを統括している中央大陸を残し、他は大小様々な数百万もの孤島だけで構成されている惑星だ。

　そしてそんな環境を生かし、ここビンプルンは、孤島滞在型のリゾートをセールスポイントとしている。

　中央大陸は極めて平均的な対応などが施行されているが、点在する大小の島々は、その島ごとに厳格なルールがあった。

　男性客のみ入島を許されるアイランドや、同じく女性専用のアイランド。

　家族連れのみのアイランドや、男女共用のアイランド。

　更に、性転換をした客たち専用のアイランド、などなど。

　それらのアイランドは全て、島ごとに、着衣専用や水着専用、トップレス専用やヌーディスト専用まで、厳格なドレスコードが存在している。

　そんな、一種特異なリゾート惑星の宇宙ステーションへと、航宙船ホワイト・フロール号が、入星申請にやって来ていた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～プロローグ　終わり～

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