よい小説の性質の一つに、二次空想(※末尾に説明)が広がる、ことがあると考えています。
この実験小説群は連続して読むことによって最初から存在する青いイガイガが徐々に鮮明になっていきます。飲むと、内側に摩擦よりもう少し鋭利な痕を作り、そこから二次空想が馳せられます。
私は、こころ、と、自分の小説は何を大切にしているのか、に行きました。
どの作品と読み手の組み合わせでも起きることではないと思います。でも敢えて、そういうことが起き易い小説だと思いましたので、勧めます。
※小説を読んで物語に没入してその世界のことを空想しているのを一次空想、その一次空想を起点に全然関係ないところまで空想が進むのを二次空想とここでは呼びます。なお、一次空想を経ずに他のことを考えるのを0次空想もしくは雑念と呼びます。個人の見解です。