第17話
あれから3日。
付きっきりで面倒をみてくれている。
講義に出ろと諭すが真面目にしてたから構わないと言って聞かない。
「どんだけ優しいの、お前」
素直に感謝を述べるにはあまりに照れ臭くて本音を誤魔化すと、
「…………違う、そんなんじゃない」
と浮かない顔で呟き始める。
「俺は卑怯者なんだ。
日本でやらかして周りの冷たい視線に居たたまれなくなって逃げてきた。お前が色眼鏡で見られてるのを隠れ蓑にすればそういう俺への関心が薄れる。そう思ってお前を利用してたんだ」
「『保身と自衛』ってそういう意味か」
「これは優しさなんかじゃない、贖罪だ。俺がお前に近付いたから目をつけられた。すまない、本当にすまない………」
怒り、悲しみ、絶望感、不信感、脱力感……
消えていた感情が息を吹き返す。
「凌辱の次は裏切り。………俺の人生そんな事ばかりだな。本気で悔いてるなら体で償え」
「それは…………無理だ……」
「童貞捨てるいい機会だろ。女も経験済みだから
「それ以上は…………」
「感触が残ってんだよ、気持ち悪いんだよ。自分が認めてない異物が侵食してくるんだよ、頭ん中にも!例え利用されてたとしてもお前なら許せる、引き摺りたくないんだよ、忘れたいんだよ、頼むよ………」
「………、………、……判った」
力強く腕を引かれベッドに倒れ込む。
身を起こし馬乗りになり上着を脱いでいく。
どさっと覆い被さり近付く顔。
意外と睫毛長いな。
首筋に熱っぽい唇が触れる。
露になる胸の突起にお前の舌先がゆっくりと這い始める。
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