第27話 十の災厄 フィナーレの予告

 神はモーセに言った。「私はファラオとエジプトにもう一つの災厄をもたらす。その後、彼はあなたたちをここから去らせる。ファラオはあなた達を完全に追い出す。さあ、民に告げなさい。男性も女性もみんな銀や金の物品を隣人に求めるようにと」十一章一〜二


 来ましたー! ついに災厄の十番目です。モーセはどんな災厄かワクドキした事でしょう。その前に、イスラエル国民に与えている指示がありましたね。


 エジプト人にお宝を求めるようにですって。略奪ですか? そんな事したら、神様じゃないですね。神様はその理由をちゃんと語ります。


「神はエジプト人が民に好意を示すようにした。モーセも、エジプトで、ファラオの家来と民から非常に偉大な人物とみなされるようになっていた」


 あまりにファラオが強情なので、家来と民は不満がたまっていたんでしょうね。モーセを神格化し、偉大な人物だと見ます。そしてイスラエル国民には、出エジプトする時、お土産を持たせようとします。財宝、洋服などなど。


 これは正当な事です。イスラエル人はエジプトでよく働きました。しかしタダ働きみたいなものです。給料未払金がたぁんとあります。その分ですね。納得。出エジプト後、荒野を旅するときの資金源ですね。幕屋建設費用です。


 パンパカパーン! ついに十番目の災厄が何かの発表でーす! モーセは神の言葉を伝えます。何だろな? ワクドキ。ファラオよ、心して聞け!


「神はこう言いました。『私は真夜中ごろエジプトの中に出ていくであろう。。王座に座るファラオの長男も、ひき臼をひく女奴隷の長男もである。家畜の初子も全て死ぬ』


 災厄のフィナーレを下すのは、神ご自身です。直接裁きを行ないます。アロンもモーセも杖を振る必要はありません。神様の裁きを逃れることは出来ません。


 今でこそ、長男だけが家を継ぐ者ではありませんが、この当時は跡継ぎ確定。とても大事にされました。その長男を殺すって言うんですから、ファラオだってビビったでしょうね。


 さあ、降参してください。そうしないとファラオの大事な跡継ぎも死にますよ。跡継ぎどころか、次の王様です。国の宝じゃないんですか。


 ファラオはまたまた、ガン無視です。この時点では言うことを聞きません。じゃ、仕方ないですね。ファラオをはじめ、エジプト人の家の長男さん、殺されちゃってください。馬鹿で強情な王様のせいで、腹たちますね。可哀想に。残念。


 ちょ、ちょっと待って! 大事な事を忘れていました。イスラエル人とエジプト人が一緒に暮らしている所もあるでしょう。一軒一軒個別訪問して確認した後、殺すんでしょうか? この点を解消するために、イスラエル人にもある指示がされました。


 それが、現在でも有名なあるお祭りの起源となります。


 皆さまもご存知ではないでしょうか? ヒントです。英語では。2021年は3月27日に始まりました。ユダヤ教の宗教的記念日なので、ユダヤ暦ニサンの月の14日に始まります。三千年続くお祭りです。ながっ


 

「最後の晩餐」の絵では弟子たちがその祭りで食べる物を囲んでいますね。いわゆる酵母を含む食品を食べてはいけないんですって。


 イスラエルではこの時期、スーパーの棚に覆いがかけられます。麦製品NG。

あのマク○ナルドに「special passover Royal 」という特別メニューを提供します。パン、ナゲットはいつもと違う味だそうです。


 またこの祭りが日本の祇園祭に影響を与えたという、伝説もあります。


 さあ、十番目の災厄に関する指示がイスラエル国民に話されます。どんな祭りの制定になったのか、乞うご期待! 




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