第7話 箱船から出る! 

 さあ、そろそろ神様出ていいって言うかしら? ノアは指示を待ちます。箱船の作り方も、入れる動物も全部神様の言う通りにやってきたんです。ノアは柔順なのです。


 四十日間待っても指示なし。水が引いたかどうだか確認しよう、そうしよう。


「ノアは箱船に作っておいた窓を開けた。そしてワタリガラスを放った。ワタリガラスは外を飛び続けて、行ったり来たりしていた」八:七


 ノアが箱船から放った鳥、ハトだけではないんです。実は先にワタリガラスを放ちました。鳥の中でも飛行力に優れています。疲れ知らずです。そして、ノアは生き物の習性を熟知していました。ワタリガラスは死肉を食べます。


 死肉を食べるゆえ、汚れた生き物ですが、預言者エリヤに肉を運んでぺっした賢い奴です。今回もお役に立てるでしょうか?


 大洪水で溺死した動物はきっと浮いていますよね。ワタリガラスはあちこち飛び回り、漂う死肉を食べていた事でしょう。て事は、まだ水が引いてない所がある事が分かります。その肉は持ってこないでね。ばっちぃから。

 

 しかし、しばらくすると戻ってきませんでした。なぜ? 


 山に巣を作るワタリガラス。巣作りしたんでしょうね。はい、これで山は大丈夫。水が引きました。ちゃんと伴侶を連れて行きなさいよ! 


「やがてノアは、地表から水が引いたかどうかを確かめるため、ハトを放った」


 次はハトです。鳩は死肉を食べません。そして山に巣を作らない。巣を作る谷間が乾いていれば戻って来ないはずです。しかし、止まる所がなくて箱船に戻ってきました。水がまだ地表を覆っていたんですね。


 ノアは七日後、もう一度そのハトを箱船から放ちました。今度はどうでしょうか? なんと夕方取ったばかりのオリーブの若葉を加えて戻ってきました。


 可愛い奴です。手ぶらじゃない所が憎いですね。オリーブをくわえたハト、見たことありませんか? タバコの絵柄。ハトはこの時から平和ピースの象徴ですね。


 さらに七日後、ハトを放つと戻って来ませんでした。谷間に巣を作り、地表をぽっ、ぽっ、ポ、ハトポッポと歌いながら歩けるようになったに違いありません。知らんけど。


 さあ、ノア、箱船からでるでしょうか? ノアは慎重な男です。屋根の覆いを外して、地面を確認。乾きつつあるのを確認します。


 なんかまだぬかるんでるんじゃね? だったと思います。じゃんけんでもして一人に行かせればいいと思います。せっかちな私なら行きます。ぶくぶく。どろんこ。


 何の罰ゲーム? 泥に埋まって痛い目にあった事でしょう。ノアは神様が出ていいよと言う日を辛抱強く待ちます。五十七日後、神様から許可が出ました。


 箱船から外に出られたのは……全部で三百七十一日後でした。


 ノアとその家族、そして動物全てが箱船から出たのは、ノア六百一歳、第二の月の二十七日でした。


 カクヨムでエッセイにしたらいいのにね。家族の様子、動物たちの様子を赤裸々に書いたら面白いと思います。夫婦喧嘩とかしてたら笑うんですけど。


 さあ、箱船から出て、ノアは何をしたでしょう。神様は何を指示して来たでしょう。


乞うご期待! 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る