第3話 神様、悪人滅ぼすってよ!
地上にネフィリムがたくさん生まれました。ちなみに、ここ、英語ではタイタンではなくジャイアントです。身体が普通の人間より大きいんです。別名「倒す者たち」とも呼ばれています。ですので、英雄でもなんでもない。オツムも足りない。知らんけど!
ネフィリムは人間を倒す、殴る。暴力的です。無法地帯となった地上。なんと言う事でしょう。子ども達は強い者、悪い者に憧れます。いつの時代も同じですね。
やられたらやり返す。大人達も暴力には暴力です。
「神は、地上の人々がひどく邪悪で、考え方全てが常に悪いのを見た……私がいつまでも人を大目に見ることはない。人が生きるのはあと百二十年である……」
そうなんですね、神様、ネフィリムにプッツンしただけでなく、人間同士が争うのを見て我慢出来なくなったんです。
「神は地上に人を造った事を嘆き、悲しんだ。それで言った……『私が創造した人間を地上から滅ぼそう。家畜や空を飛ぶ生き物や地面を動く生き物も。私はこれらのものを造った事を嘆いているからだ』人が生きるのはあと百二十年である」六:三〜七 重複あり。
神様、陶芸家ですか? 自分の作品気に入らないからって、地面に叩き割るんですか? ん? 元はと言えば、エロ天使のせいですよね?
エロ、堕天使に責任ないんですか? ハナス、神様に訴えます。実は堕天使は悪霊として処罰されていました。ややこしい事に悪霊にも三種類あって、今だに人間社会を自由に活動できる者、ただ閉じ込められている者、そして永遠に閉じ込められている者がいます。
ネフィリムのパパ達は永遠に閉じ込められています。いや、なんなら全部閉じ込めて欲しいんですが、神様にも都合があるんだとか。将来もう一度解き放つんだとか。やめて欲しいですね。面倒臭い。
この宣言から百二十年後には、悪人滅ぼして、地上をリセットするそうです。
神様って人間の心が読めるんですよ。こんな悪人ばかりいる中で、一人の人に目を留めました。
ノアです。神様、ノアが正しい人で、非の打ちどころがない事を見抜きました。
ノアにこう言います。
「私は全ての人を滅ぼす事にした。彼らのせいで地上に暴力があふれているからだ。私は彼らを滅ぼして地上を荒廃させる。樹脂の多い木で箱船を作りなさい……私は地上に洪水を起こして息をする生き物全てを天の下から滅ぼそうとしている。───私はあなたと契約を結ぶ。あなたは息子たち、妻、息子たちの妻と一緒に箱船に入らなければならない」六:九〜十八抜粋
箱船ですか? 何それ? って思ったでしょう。どうやって作るの? 大きさはどのくらいですか? 教えて神様。神様はノアに詳細を伝えます。
ちゃんとメモしてね、ノア! ガンバレー!
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