第155話 12D、久留米、場内進行!

バッグとお弁当の手提げを持って、友里絵は

通路を歩いて。




「もっと乗っていたかったな」と。


「ほんと」と、菜由。



「みんなだと、すぐ過ぎちゃう」と、愛紗。



ドアのところに行くと、さっきのCAさんがにっこり。「これから、どちらまで?」



友里絵は「はい、指宿・・・だっけ?」


愛紗は頷く。



CAさんは「新幹線は早いですから、直ぐですね。」




友里絵は「CAさんって、やっぱりスタイルが大事?」



CAは白い手袋で口元を押さえて「そんなことないです」と、笑った。


「黒だと目立たないので」とも。




「なーるほどぉ」と、由香。



「ふんわりさんもいますよ」と、CAさん。



「かわいいね。」と、友里絵。




「友里絵はまんまるだからなぁ」と、由香。




友里絵は「でも、タマちゃんは『女の子はそのくらいでいいよ』って言ってた」




「キミの基準はタマちゃんなのか」と、由香。



「うん!」と、友里絵。



「いいねぇ、そういうの」と、菜由。




愛紗は、CAさんに「新幹線にも乗務されるんですね」



CAは「はい。この列車が博多に着くと、その後休憩で、新幹線に乗務です。」




「ハードですね」と、由香。




「そうでもないですけど・・・。朝が早かったり、夜が遅かったり。バスガイドさんと

似ていますね。」と、CA。




「ガイドはねー。はい、早朝から深夜までだもの。」と、友里絵。



CAは「それは、ないですね。早朝なら、午後で終わりです。繁忙期は

少し残業もありますけど。お昼から、夜までとか」





「そういうのあるんですね。運転士さんと同じに。」と、愛紗。




バスの運転士も、元々はそうだった。



A勤務は、早朝から午後まで。


B勤務は、午後から深夜。


あとは日勤。



だが、人手不足で

大抵はA+日勤とか

B+日勤、なんて例が多かった。



尤も、給料が下がり

そうしないと、生活が維持できない運転手もいるから

そうなっている理由もあった。






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