第3週忌②
5日目にして迎えた詩音の限界。。。だがそれでも未だ問題は、無い。
敢えて二人の時間を邪魔する様に取った行動も、わざと目の前で
「ううん♪文句なんかありません。私、ホッとしました。。。」
「は!?本当なんなの?訳わかんない」
困惑。。。
七々実が突然見せた涙の伴った微笑みに、詩音の
「詩音お姉さん。。。私ね?本当は此処にお姉ちゃんをお迎えに来たんです。その為にお姉ちゃんのことバケモノだとか言って、私とお姉ちゃんを離れ離れにしたパパとママも殺しました。。。
他の人は誰も知らないけど、私の能力はスゴく簡単に人を殺せる。
だから、この研究所の人達を皆殺しにしてお姉ちゃんと一緒に逃げることだって私には出来る。。。。。だから。
。。。。。だからね?私お姉ちゃんに、一緒に逃げようって言ったの。きっとお姉ちゃんは此処でも意地悪されて、寂しくて、悲しい想いをたくさんしてたはずだから。。。私と一緒でずっと独りで泣いてると思ったから、お迎えに来たの。。。
でもね。。。?
お姉ちゃんは、そしたらね。。。スゴく困ったお顔をして、詩音お姉さんとの今の生活が大切だから、それは出来ないって。。。お姉さんと一緒に居るのが、一番の、幸せだから。。。私より、お姉さんの方が、好き、って、だから、だから。。。一緒には行けないって。。。
だから、私、詩音お姉さんも、お姉ちゃんの事が、好き、だったら、居なくなろうって。。。お姉ちゃんの邪魔、はヤダから、だから、せっかく、会えたけど、私、私。。。フェーーーーーーーーー」
「七々実ちゃん!ごめんね。。。ごめんね。お姉さん勘違いしてた。。。香澄を七々実ちゃんに盗られたって勝手に思い込んで、ヤキモチ妬いて、七々実ちゃんに意地悪して。。。七々実ちゃんは私と一緒だったんだね。お姉ちゃんが大好きでずっと寂しかったんだね?なのに、本当にごめん。。。
私も香澄も七々実ちゃんが邪魔なんて思わない!だから居なくならなくても良いんだよ?三人でずっと一緒に居よう?ねっ?七々実ちゃん」
「エーーーーーン」
チェックメイト。。。チェックでは無い、チェックメイトである。七々実の
「。。。れで香澄のヤツね♪。。。。。。。」
「フフフフフフ♪それ本当?」
「シーーー!香澄起きちゃう」
「だって詩音お姉ちゃんが、フフフフ♪」
「。。。ぅ〜ん、あれ?詩音。。。まだ起きてるの?」
「ん?あ、ぅん。ごめん起こした?」
「ぅぅん、ちょっと喉渇いて。でも珍しいね、真っ暗派の詩音が読書灯。。。って七々実!?え!あ、なんで七々実が詩音のベットに?」
「べつに良いでしょ?一緒に寝たって、ね七々実ちゃん♪」
「ね〜♪詩音お姉〜ちゃん♡」
「。。。詩音が良いのなら、別に良いけど。詩音、本当に良いの?」
「ん?なんで?」
「だって詩音。。。七々実のこと」
「あ、それ勘違いだから♪」
「へ!?」
「だから、勘違い。もう私達のことは心配ないから。ね七々実ちゃん♡」
「ぅん♪お姉ちゃん?私と詩音お姉ちゃんは、初めから仲良しだよ?」
「え?え!?えーーー!!!?なんで?いつの間に?どうして?」
「ハハハ、香澄には内緒♪」
「七々実、詩音に何したの?」
「フフフ、お姉ちゃんには秘密♪」
「モォォォォォ!二人の意地悪〜」
「「
残された時間は後2日。
その間四宮香澄と太刀裂詩音を存命させれば、この3週目を以て四宮七々実の
「。。。いただきます」
「七々実、どうかした?食欲無い?」
「ううん、なんでもない♪」
「ハハン♪さては七々実ん、魚が嫌いとみた!ダメだぞ七々実ん、好き嫌いしてたらお姉ちゃんみたいなお姉さんじゃ無いお姉ちゃんになっちゃうぞ。。。」
「ちょっと詩音。。。私の何処見ながら言ってるのかしら〜〜〜〜!!!」
しかし、七々実の
後ほんの数時間、午前零時を迎えれば本当にこの3週目でカタがつく。多少呆気なくも感じるが、もしかすると詩音の懐柔に丸5日掛けたお陰なのかもしれない。。。とにかく後数時間、後たった数時間で。
「。。。。!」
気の緩み。。。7日間張り詰めていた緊張が、解けてしまったのかもしれない。一瞬寝落ちてしまった七々実が目を開けると、
少女は見知らぬ門の前に、立っていた。
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