ピラミッド
@DenjikinoTA
第1話 無駄な命
生命はいつか生まれていつか死ぬ。これはこの世界の唯一の真実である。僕アズマヒデトシは落ちこぼれの中学2年生だ。
「不良品!!お前まだランドセル背負っているのかよ!!」
この時代2100年は日本でも飛び級といった制度が発達して自分のレベルにあった学年が与えられる。俺はずっと誰よりも努力してその為に全てを犠牲にしてきたのに!!
「あんなにガリ勉だったのに、、一体どれだけ無能なんだwww」
僕の留年が決まった時父は先生に泣きながら土下座して母は僕に向かってカッターを投げた。ナイフは僕の顔を擦り頬に深い傷が出来てしまった。それ以来僕は不良品と言うあだ名になった。
僕は、努力を幾らしても、どんなに頑張っても世界を変える力は愚か自分の人生を変えることすらできない。
俺は何の為に生きているのだ。神はどうして僕という存在をこの世界に置いたのか??
俺はクラスの、いや人間の最下層として生きるしかないのだ。そうやって生きているうちに喜びのような物を感じていた。
カーストの上位半分が僕をターゲットにしていじめる為にカースト下位の"大多数の人間"はいじめられずに済んだ。
そいつらは僕のお陰で不幸から逃れることが出来た。
「アズマ君いつもありがとう!!」いつも血だらけの僕を陰で励ます人が沢山いいた。それだけが生きがいだった。
彼ら、彼女らのために僕は”死んではいけない!!”
そんなある日、僕はいつもの様に上位カーストの与えたトイレ掃除を放課後やっていると聞いてしまったのだ。仲の良い下位カーストの良子と隆二の会話を、、
彼らは、僕のいる男子トイレに入った。僕は条件反射的に開いている掃除用具入れに入った。
「アズマってほんとバカだよなーー。とりあえず目の前で”ありがとう”って言っておけば進んで下僕になるんだもんなーーー」
「ホントほんとーーー。バカだよねーーーーーーー。そんなことよりいつものあれ誰も来ないうちにやっちゃいましょうよ!!!」
それから先の記憶は覚えていない。。。。
あの二人が愛し合っていて行為に及んだと言うことは確かに僕の劣等感を刺激したが、結局、僕は要らない人間、この世界にいてはならない人間。
よる8時僕は、なぜか学校の屋上にいた。
星が、、綺麗だった。
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