実作4) 比喩・語彙と理解のしやすさ

どれほど素晴らしいテーマに構成も、理解されなきゃ意味がないので

文章はある程度シンプルな方が万人受けすると考える。

むしろ単純くらいな方が読者思いなではなかろうか、と思うくらい。

逆に凝り過ぎて伝わっていない独りよがりこそ避けておきたい。


またこれを利用し、難度、語彙のジャンルを調節することで

作為的に読者層を選別する、ということも可能なので記しておく。

似た趣味の人とつながりたい、や

年齢制限の伴う内容のため、や

エンタメではなく哲学、純文ジャンルであることを匂わせて、や。

専門的なものを万人に向けて簡易に、や。


技巧を凝らした文章について改めて。

これ、使うことが即リスクではもちろんない。

使うなら効果的に、とオイラは考える。


たとえばアチコチに「凝った」比喩、特殊な語彙等が散らばりまくると、

それがディフォルトになってどれも埋没しがちだと感じるのだ。

注意散漫になるというか。

例えるなら、お花畑にお花を足すも目立たずみたいな。

あれもこれもでどの花に目をやればいいやら、一面、満艦飾という印象を受けてしまうのである。

それより走りよいアスファルトの片隅に一輪、くらいの対比がいいと感じているし、

好みでもある。

実力乏しいオイラの場合、限られた資源を有効活用という意味でも、

見せ場のみ凝ったものを挟み込ませる、くらいの方が

選んだ表現が実力以上の力を発揮するようで、

普段から変な欲は出ささないようにしている。


いやもちろん、そうした表現が魅力となるスバラシイ作家さんもおられるわけで、

そこまでではないなと自覚するならば、という前提でのハナシ。


また読んでの通り、オイラの文章は平素からぬったくったと癖が強い。

そのためなるべく、


二重否定は必要最低限

一文の間に接続詞をできるだけ入れない

主語と動詞を近づける

比喩を乱用しない


あたりを気にかけることで、直線的な文章になるように注意している。

全く使わないわけではないよ。


A「特に比喩は、のらりくらり続けると最終的に何を言いたいのか分かり辛く、伝えたい部分がかえって不鮮明になりがちだ、と感じている。」


B「比喩などは特に、のらりくらり描写し続けることによって最終的に何を言いたいのか分からなくもなりかねず、伝えたい部分が不鮮明になる恐れがあると感じている。」


分りやすく、Bがオイラがやりがちと意識にある悪文。

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