第24話 ソニアの気持ち【飛ばしてもOK】

「ふふっ、ロアさんって結構図々しいところがありますよね……」


 私は宿屋の一室で今日の出来事を思い返していた。


「まぁ2万ムルで穏便に済ませたって考えることもできますが、たぶんロアさんはそんなこと考えてないでしょう……いや、もしかしたら考えているかもしれません」


 ロアさんはどこか底が見えないところがあるんです。

 そしてなんとなく、私の考えも見透かされているように思えてしまう。

 年上だからでしょうか?


「……歳じゃないんだろうなぁ」


 考えが読めるようで読めない。

 そんなロアさん。

 だから話していても楽しいし、私のことを笑わせてくれて、時折見せる安心感にすごくホッとする。


 でもロアさんは年上なのに少しだらしない。

 そんなところはなんだか可愛らしく思えてしまう。


「……意識しているんでしょうね」


 誰かのことをこんなに考えることは今までで一度もありませんでした。

 胸の奥が少しキュッとしてて、くすぐったいようで、なんだか心地が良い。


 ロアさんとパーティが組めて本当に良かった。

 おかげで私は楽しい日々を過ごさせてもらっています。


「同じ部屋をとれていれば、今もロアさんの顔が見れたのですが……残念ですね」


 ロアさんの顔がみたいです。


 ふふっ、明日が待ち遠しいですね……。

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