瑞々しい気持ち

「ゆきのひとひら」のつぎのページは


スノー・フレイクさんが、雪の原へ舞い降りて


ゆきうさぎさんに出会うところ。



めぐは、クッション・フロアにあるソファーに腰掛けて。

絵本をひろげて。


ちいさなその子は、いつもそうしてるのか

絵本の前に立って。


そうすると、ちょうど絵本が目の高さくらい。



めぐは、その子をおひざに乗せて絵本を読もうかな、と

乗っけてみたら結構重い(笑)ので、おひざの隣のソファーに、下ろして。



・・・・・おかあさんって、頑丈なのね(笑)



なんて、めぐは思った。




それは、自然と丈夫になるんだけど。






「ゆきの、ひとひらさんは・・・まっしろな、ゆきのはらに

まいおりました。



あたり、いちめん・・・・・まっしろです。」と、めぐが言うと



ちいさな子は「みんな、ひとひらさんといっしょなの?」と聞きます。




「そうね、みんないっしょね。」と、めぐは、微笑みながら。



ちいさな子は、めぐを見て、にこにこします。「いっぱい、おともだち。」と。




おかあさんがそう言ってるのかな・・・・?なんて、めぐは思いながら。



「ゆきのはらの、むこうから。

ゆきうさぎさんが、さく、さく・・・・・って。

丘の向こうから、やってきます・・・。」と、めぐが言うと


その子は、悲しそうな顔をして。




「どうしたの?」と、めぐが言うと


ちいさな子は、涙ぐみました。



どこか、具合でも悪いのかな・・・?と、めぐが思って

おでこに手を触れると「かわいそう・・・・ゆきうさぎさん。

ゆきの、ひとひらさんのおともだち、ふんじゃって。」と、ちいさな子は


泣きそうです。





ああ、そうか。と。

めぐは気づきませんでしたけど、お話だから、と


ゆきの、ひとひらさんと一緒の雪だったら。



うさぎさんに踏まれたら、それは痛いでしょう。



ちいさな子に、学んだ気がしました。



よしよし、と

めぐは、ちいさな子を撫でなでしました。



優しい、いい子ね・・・・・。そう思いながら。



でも、その子の瑞々しい感性を、壊さないように

理由を考えなくては(笑)。とも、思いました。



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