デイ・オブ・カタストロフ
みぐだしょ
タイムスリップ・サダヒコ編
運命ノ樹ノ枝ヲ灼ク
救世主に救われなかった人間はどうすればいいのだろうか。俺はあの最終反乱の日にすべてを失った。俺から日常を奪ったのはあのセイントメシアだった。あの日、父のアームヘッドを倒し、見下ろしているセイントメシアに挑みかかった。俺のアームヘッドの拳はセイントメシアに届くことなく救世主の名を冠した魔神の腕の一振りで消失した。セイントメシアは俺を葬ることなく一度俺のアームヘッドを見て興味をなくしたかのように去っていった。
その日から俺の復讐が始まった。あのこの世界の理不尽そのものが具現化したアームヘッド、セイントメシアアブソリュートオメガを滅し俺自身を救済せねばならんのだ。他の誰も俺を救ってくれはしないのだから。俺はひたすら拳を振り続けたあの狂った光に届く、光よりも速い拳、それを身につけねばならぬ。気まぐれで命を拾った屈辱を拭わねばならぬ。その判断を後悔させてやらねばならぬ。
一つの光があった。俺の拳はいくらでも軽くできた。それが俺の
ある日、青く拳が光った。俺は時を越えたのだ。そしてそんな俺を世界は許容しなかった。否、俺がこの腐った世界を否定した。俺の体は光の速度を超えたことで逆に質量が増大し人の身に大きな重力の力を得たことで俺の居た宇宙は崩壊した。俺の力が運命の樹の枝を灼いたのだ。
俺はその異様な重力によってパスタ状に伸ばされた体を編み直し再誕した。俺は四次元的存在タイムスリップ存在となったのだ。周りの景色は一変し、タイムスリップ空間に俺は佇んでいた。太く長いヌードル触手が未来から過去に向かって伸び狂った時計が筒状の空間を飾り立て無数のタイムスリップデブリが浮く発狂空間で、拍手の音がした。俺は振り向いた。白いローブのフード被った男が俺の後ろにいた。
「おめでとう、自力で
「俺は礼三郎・サライ・アームストロングだ。俺に知っていることを教えてくれ」
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