第4 コイ
運動不足のため、ジムに通う。
グループファイトという時間。
狭い部屋に爆音を鳴らし、室温32度の中皆で踊る。
踊るというより、ジャンプとキック、パンチを音楽に合わせて行う。
今まで運動していなかった私がいきなり、片足ジャンプなど。
着地の瞬間に足を挫く。
隣のカモフラタンクトップが怪訝そうに見る。
「できないくせに、なぜここにいる。USBの8と64くらい違うだろ。」
目が語る。
私だって、PCにUSB32刺して書類書いているほうが気楽だ。
15分に一度小休憩がある。
すぐに水分をとる。
水筒は部屋の隅にみんな置いてあるため、同じペットボトルや水筒だと一瞬間違える。
15分動くだけで汗が噴き出す。
痒くなるため、汗はすぐに拭きたいのだが、ここのジムに通う人々は、汗を気にしない。
飛び散る汗は青春の証なのか。
一人が体調が悪くで座り込む。
冷風のエアコンが入り、窓が開けられ、空気が通る。
友達に抱えれたその子は部屋を出て、椅子に横たわり、水をのむ。
なぜ、なにも飲まなかったのか。
「アセビショビショが私の水筒飲んだんだよ。
間違っていることを伝えると、自分の水筒を出してきたんだよ。
そんなの飲めるわけないじゃない!」
汗を気にしない人種だと思い込んでいた自分を反省する。
話を聞くと50代の汗を全く拭かないおじさんがいるらしい。
グレーを好んで着ているため、汗染みがとてもわかりやすく、
女性の間ではアセビショビショという名前で浸透しているらしい。
噂のアセビショビショの近くのランニングマシーンに乗る。
アセビショビショはアセビショビショ仲間と話しているのが聞こえる。
「若い子の水筒とまた間違えちゃったよ。」
「はは、いつもわざとでしょ。」
「好みの子だったよ。」
「こう言っとけば問題ないよ(笑) 」
恋なのか、故意なのか。
まがさしたンダヨ(笑)
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