第2話
不良女子が多いと聞いている元女子校へと
やむなく入学した俺。
入学式の日。
俺は
新入生代表挨拶を済ませた。
そのため、俺の顔と名前が全校生徒に知れ渡ることとなった。
その後。
女子だけのクラスに入れられて、
女子に囲まれた席になった。
それも、四人とも美少女だった。
彼女らの名前は冒頭で伝えた。
だけど彼女らは、不良っぼい。
そんなかで一番かわいいギャル、
のハルがスカート短くして特に俺をからかってくる。
半年が過ぎた頃。
やがて、
四人に勉強教えろと凄まれた。
放課後、残って渋々教えた。
「ここは、こーしてこーしてこうやって
考えて解けばよくて...」
「あ、なーるー」
「やっぱり頭いいね!説明すごくわかりやすいよ!」
「ありがとう」
「もう将来の夢は教師とかでいいんじゃん?」
「うーん。まぁでも、それは
大学出てないとなれないからな」
そう。
教職はどうてしても、大学出で、
教職課程を履修してないと
採用試験が受けられなかった。
今いる高校は就職率のほうが進学率より
高いわけで。
授業のレベルも、大学進学を目論んでの
ものじゃないから、どうしたって独学で
センター試験対策をしなきゃなんない。
ちょっと俺的にハードルが高いので
俺は進学せずに一般企業への就職を視野に入れてた。
さて。
俺は美少女たちに、
「御礼に、カラオケに行こう!奢ってあげるから!」と誘われた。
「パフェも奢ってあげるわ!」とも言われた。
「ありがとう。じゃあ行こうかな」
学校からそんなに歩かずともカラオケ屋はあった。
俺はそこで、
アニソンを熱唱した。
「やばい!イケボ!普段もイケてる声だなぁとは、思ってたけど、歌うと更にやばい」とハル。
ナツも絶賛してくれた。
「ほんと!かすれ声が切なくて心に響くかんじ!」
意外にも、やたら盛り上がった。
「ちょっと、歌うますぎ!」とアキが言えば、
普段、あんまり喋んないトウコまで
「本当にうまいと思うわ」と感心された。
音頭をとったのはハルだった。
「思ったんだけどバンドなんかやったらいいんじゃね?」
「さっきは、教職が向いてる!って言っちゃったけど、もうボーカルやるべきだと思うわ」
「それ、うちも思う」とナツ。
「賛成!」残りの二人も賛同した。
気が付けば、俺は、バンドのメインボーカルのポジションをあてがわれた。
話はとんとん拍子に進み、バンド結成しよ!
みたいな話になった。
五人で
軽音部に入部した。
俺、ボーカル
ベース、ハル
ギター、ナツ
ドラム、アキ
キーボード、トウコ。
それぞれやることになった。
やがて、にわかに結成したバンドだけど。
練習をたくさんして、
ライブハウスで演奏できるまでになった。
演奏後、
かつてのDQN、藤島に
女子に囲まれている姿を目撃された俺。
裏口から出てきたところを
絡まれた。
風の噂で中学時代の友達に聞いていたことがある。
DQN藤島は進学校の授業についていけず、
彼女もできずに毎日イライラしている、と。
「なんだよ、なんだよ!なんで、陰キャが
美少女四人に囲まれてんだよ!
おかしくねぇか!?」
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