第3話

一応、妹に国際電話をしておくか・・・

えーと、時差があるから・・・

向こうは何時だ?


あっ、仕事中の可能性もあるな。


えーと、今日本が21時だから・・・

向こうは、13時か・・・


メールにしよう。


「我が妹の、真矢へ。


いとこの、香耶ちゃんが、受験勉強のために、我が家に泊まることになった。

しいては、お前の部屋を、借りてもらう事となった。


では、旦那さんと喧嘩して、戻ってこないように。


兄の康則より」


これでいい。

ちなみに、我が家の姓は仲本だ。


香耶ちゃんは、香田。

香の字がふたつある。


香水好きなのは、そのせいか・・・


ちなみに、真矢は結婚後も同じ姓だ。

つまり、国際結婚。


国際結婚の場合は、夫婦別姓でもよかったと思う。


どうして、そうしたのか真矢に訊いたら、

「姓名判断で悪くなるから」らしい・・・


結婚前は仲良くしでも、結婚したら仲が悪くなるのは、姓名判断の相性のせいも、あるのかもしれない。

・・・というのは、責任転嫁か・・・


あっ、返事が来た。


「もてないお兄ちゃんと一緒にしないで。


私は、旦那とはうまくやってるよ。


こっちのフレンチは、美味しい。

お兄ちゃんも、新婚旅行の時は、泊まらせてあげる。


あっ、当分無理か・・・


で、香耶ちゃんだけど、私の部屋は好きにしていいよ。


じゃあ、またね。


可愛くて、優しくて、魅力的な妹の、真矢より」


あの女・・・


まっ、いいや。

承諾は得た。


「うわー。なにこれ?」

香耶ちゃんの声がする。


「どうした?香耶ちゃん、冬なのにゴキブリが出たか?」

僕は、駆け付けた。


すると、香耶ちゃんは、とても驚いていた。

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