第6話

言いにくかったが、俺は終業後、山野井さんに謝った。

急用ができてしまい、一緒にすきやきは食べられない、と。


そしたら、めちゃくちゃ悲しそうな顔された。


「残念だなぁ。山吹くんのために、黒毛和牛のいいお肉買ったのに...」


「すみません」


「本当に残念」


「また誘ってください」


「うん....」



こうして俺は。


一旦、自分の部屋に戻り、私服に着替えて

また出直した。合コン会場である、

高級レストラン、レストラーンダに

向かったんだ。


会場に着いたら、藤島の奴がやたらと機嫌良かった。


「お、来たな、山吹!

おまえさ、ここで彼女見つけちまえよ!いいか、おまえなんかが、美人上司の山野井さんと

付き合っていいわけがねぇんだ!おまえには

山野井さんは分不相応なんだよ!」


「フツメンなんだから、今日、この、合コンで、

おまえにぴったりの女を見つけてだな、

その女と付き合えばいいんだ!」


藤島は確かにイケメン。


俺は藤島の言うように、確かにフツメンだった。






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