きれいごと抜きの人生論

第42話 後悔はしないのである３（反省しても後悔するな）

「人は反省しても後悔するものではない」

このセリフは「子連れ狼」というとてつもく古い古い、ふるーーーぃっ漫画の主人公、拝一刀おがみ・いっとうが初出です。まあ最近ではみんな使っているみたいですけどね。

「反省」と「後悔」の違いも皆がそれぞれ好き勝手に言ってますが、私は「とりかえしのつかない事を悩む」のが「後悔」だと思います。

そして人生においては「とりかえしのつかない事」が多すぎるのです。生まれた環境、所持する才能、よく知らない他人への対応、情報が不足する中での判断や決断、受験や就職や結婚の失敗。

そいつをいちいち「ああっ、あの時に戻れれば…………畜生」などと歯噛みしてられないのです。時間は一秒たりとも巻き戻すことができないのですから。

世界史をざっとひもとけば判りますが、判断を誤り「取り返しのつかない事」をして破滅するのは、一国の指導者、王や大統領でさえもよくあることです（カエサルとか織田信長とかルイ16世とか崇禎帝とかムッソリーニとかゴルバチョフとかチャウシェスクとか）。

どうしてあなただけが「とりかえしのつかない事」をしないと言えるのですか。

後悔をしてはいけません。「しゃあないか」と肩をすくめてやり過ごすのです。

どっちにしても、いずれ人は皆死ぬから結果なんて皆同じです。