第31話 女監督ギャルコティアのあらわな胸元

「何さっきからガン見してんのよ~もうアタシに惚れたわけ~? ウケる~♪」


 ビッチかよ!

 エルフの顔をしてるくせに中身はビッチとは・・・

 パーティー最後のメンバーである女監督マネージャーがエルフビッチだなんて、まさにイカサマ天使らしい筋書きだぜ。

 ビッチとか俺が一番苦手なタイプじゃないかよ。

 だが今はとりあえず挨拶だけはしとかんと。

 

「初めまして。僕が婿入りする荒井戸幾蔵アレイドイクゾーです。今後宜しくお願いします」


「硬いわ~、お婿クンが硬くするのはチンポだけでいいでしょ~♪」ニヤニヤ

 下ネタぁ!

 玄関開けたら2分でチンポとかどんだけビッチなんだよコイツは。

 呆れてものが言えずにいるとエルフビッチは勘違いしたようだ。


「あ~想像した? アタシの綺麗な顔に白い汁をぶちまけてたでしょ?」

 してねーよ!

 ていうかそんな事言うから今想像しちまったよ。最高だったわ。


「ティアちゃーん、白い汁ってなーにぃ?」

 遺憾!

 ここには合法ロリピュアなレイラちゃんがいたんだった。

 このビッチとロリピュアは一緒にいちゃいけない。

 混ぜたら危険だ。


「ティアさん、ひとまず部屋に戻って荷物を置いてきてはいかがですか?」


「ふーん、まだレイっちには手を付けてないんだ~」ニヤニヤ

 もういいから早く部屋に帰れよ。お願いします!


「じゃあまた後でねぇ」

 こうしてビッチ台風はリビングを抜けてドアの向こうへ去っていった。

 ふぅ、調子狂うわー。

 絵に描いたようなビッチなんてエロ漫画だけの話かと思ってたのに俺の目の前に嫁候補として現れるなんてな。ホントどうしよう?


「お兄ちゃ~ん、白い汁ってなーにぃ?」

 ティアが答えてくれなくて少し拗ねてしまったレイラちゃんは構って欲しくて甘えモードに入っていた。

 そういえばお風呂回の時も白い噴水をせがまれたことがあったな。

 どうせレイラちゃんも俺の嫁にするんだから良いだろう。

 

「明日、レイラちゃんに見せてあげるよ。でも皆には秘密だからね」


「やったぁ、絶対だよ。楽しみにしてるからね!」

 まかせとけって。

 レイラちゃんの小麦色の肌の上に真っ白な花を咲かせてやるさ。ムフ

 たけど、男を知ってもティアのようなビッチにならないでくれ。約束だぞ。



 夕食時、女冒険者の家の住人が全てダイニングに集合していた。

 エマさんの音頭で俺を含めた皆が揃ったことを乾杯したあと、ティアから自己紹介をしてもらうところだ。

 ローラが我慢できないので食事をしながらになったが。


「アタシの名前は、ギャルコティアよ」

 ギャル子!

 ビッチじゃなくてギャル子だったか。

 いや、きっとハイブリッド種のギャルビッチだな。


「結婚適齢期ど真ん中の16歳。ピッチピチの食べ頃だからね~♪」

 確かに美味そうだけど毒が怖いわ。致死レベルだろこれ。


「パーティではマネージャーをやってるわ。家では魔道具のメンテナンスよ。訊きたいことがあったらなんでも言ってね~。お婿クンだけにティアちゃんの秘密大公開してア・ゲ・ル♪」


「お婿様は変態なのでスリーサイズを教えてあげるといいのデス」

 あえて否定はしない。

 もう周知の事実になってしまった感があるしな。

 

「女の贅肉値を知りたいなんてお婿クンは本当に変態なんだ~♪」

 この異世界では贅肉扱いのようだが俺には世界一贅沢な肉なんだよ。胸と尻は!


「上から90・63・88だよ。どう興奮しちゃった?」ニタ~

 エメラルドアイの両眼をを三日月のように細めて笑うギャル子の肢体は確かに興奮ものだった。

 しかし今はエロだけじゃなくキャラ全体を把握しておきたい。


「マネージャーとは具体的に何をしているのですか?」


「クエストやお金の管理、ギルドや顧客との交渉ってところかな。これが結構大変なんだからね~。それから人材の発掘・登用なんてのもやってるわよ。お婿探しはマスターに先を越されちゃったけどね~」


「私もティアちゃんに声をかけてもらってこのパーティーに入ったんだー」

 なんと、レイラちゃんを起用したのがティアだったのか!

 これはGJと言うしかないな。

 ギャルビッチだけど監督マネージャーとして有能なのかもしれん。


「この家の魔道具のメンテナンスというと?」


「照明とか冷蔵庫とかお風呂とか全部よゼ~ンブ。皆の生活をアタシが豊かにしてアゲてるんだからお婿クンもサービスしてよね~♪」ニヤニヤ

 そのエルフ顔で卑猥に舌なめずりするのはよせ。股間に響きまくるだろー。

 そういうのはお前の部屋で二人きりの時に頼むわ。


「そこまで言うのならトイレを水洗すいせんにして欲しいものだわ」

 おっとヴィンヴィンさんが横槍を入れてきた。

 馴れ馴れしい態度で誘惑するギャル子に嫉妬してるのだったら嬉しいが、この青肌女王様も一筋縄ではいかないキャラだから分からんわ。


「何言ってんのよぉヴィヴィっち。あのボットントイレが良いんじゃないの~♪ お尻の穴からひり出したモノが下まで落ちていくあの得も言われぬ恥ずかしさ・・・そしてそのブツをスライムという生物が吸収するという背徳感・・・ヴィヴィっちだっていつも興奮してるんでしょ~♪」ニタァ

 

「ハァ~、アンタとイクゾーは変態同士でお似合いみたいね」

 なんか俺もそんな気がしてきちゃったよ。

 このギャルビッチなら俺の欲望を全部受け止めてくれそうな気がする。ムフ

 だが経験値が高そうだもんなあ。

 下手糞とか短小とか早漏とか罵倒されてED(勃起不全)エンドもあるでー。 


 さて、何とかこのギャルビッチに耐性ができ始めたんで、もう少し突っ込んだことを訊いてみるか。

 

「ティアさんの胸元を開ける着こなしってこの国では珍しいですよね?」


 そうなのだ。オッパイが胸の贅肉扱いで誰もが隠そうとするこの異世界では、地球のように谷間を見せる服など着てる女性はいない。特に未婚の若い女は。


 ところが、ティアは白いシャツのボタンを上から3つほど留めずに開けて爆乳の谷間をあえて見せつけるスタイルにしていた。

 一体何故なのか? 

 そこがどうしても気になる。


男除おとこよけに決まってるでしょ~♪」

 

「男除け、ですか?」

 メッチャ意外だった。

 毎晩やりまくってそうなギャルビッチなのにな。


「ティアちゃんはエルフそっくりの美人だから男の人が寄って来て大変なんだよー」

 まぁそうなるか。

 この異世界では男たちの理想の女はエルフだもんな。

 

「そして胸と尻と太ももの贅肉を知ると去っていくのデス」

 なるほど。理想の女であるエルフにはそんなものないんもんな。

 

「そーゆーのウザいからもう最初から贅肉を見せてんの。お婿クンもガッカリしちゃったかな~?」


「いえ、僕は全然平気ですよ」

 むしろ大好物だけど、その性癖はまだ言わないでおくのが得策だな。


「エマを嫁にするって言うぐらいだものね」

 ツンドラ美少女さんがまた突っ込みを入れてくる。

 その声にちょっぴりとげがあったのを感じ取れた。

 大丈夫だから俺を信じて待っていてくれ。

 ヴィンヴィンのことも必ず幸せにするからな。ムフ


「えっ嘘でしょ! よりによってエマさんなの~。こんな頭が三つある行き遅れ年増女を選ぶなんて、お婿クン人生捨ててる? まさか脅されちゃった?」


「失礼だぞティア!エマ様がそんなことをする訳がないだろ」

 これまで興味なさそうにしていたピーナが噛み付く。

 うーん、この場が荒れるのは勘弁だな。


「そうですよ。僕は純粋にエマさんが好きなだけです」


「あはっ、マジなんだ。超ウケる~。ね、エマさんに欲情するってことはアタシの身体でもイケるんじゃない?」


「もちろん何度だってイケます」

 嫁候補6人が揃ってハーレムルート攻略は既に始まっている。

 皆の前でエロに積極的な姿勢を見せても良い頃合いだと判断した。

 

「んふぅ・・・キュンキュン来ちゃった~♪ だけどそんな大口たたいて大丈夫ぅ?アタシもうスイッチ入っちゃったんだけどぉ?」


「はい、明日にでも証明してみせます」

 今夜はエマさんと決めてるからな。

 そして明日はギャルビッチだけじゃなくレイラちゃんとピーナも攻める。

 それに欲求不満っぽいヴィンヴィンもフォローしておかないとな。

 よっしゃー、ついに俺の本領を発揮させる時がきたぜ! 


「イクゾー様、」おっ、これまでずっと静観していたエマさんが話しかけてきた。


「これでパーティのメンバーが全員揃いましたので、今からワタクシたちの自己アピールを開始させて頂きますわ。ご迷惑かもしれませんが可能な限りお受入れ下さいませ」

 

「了解しました。たしか虚偽の伝達と最後の一線を越えなければ良いという話でしたよね。あと、僕からもアピールしていいのでしょうか?」


「もちろんですわ。これからイクゾー様は誰の部屋にでも好きな時に訪問して構いませんので積極的に皆の人となりを知って頂ければと思います」


「はい、是非そうさせて頂きますね」

 その上でエマさんを選ぶと俺は既に公言したからな。

 という訳で、嫁候補6人全員を知り尽くさせてもらうとしよう。

 身体のどの位置にホクロがあるのかもな。ムフ



 夕食後にリビングでエマさんと恒例のお茶会。

 しかし今日は二人きりではなかった。邪魔者がいる。

 レイラちゃんとローラは夕食のお片付け、ヴィンヴィンとティアは大浴場。

 なのだが、エマさんに仕える臣下のようなピーナが対面のソファーに座っていた。


 でもそんなの関係ねー!


 俺はピーナに見せるつけるようにエマさんとイチャコラしまくる。

 だってもー6人揃ったから解禁だもん。

 最後の一線を越えなければいいんだもーん。

 キス&濃厚接触をし続けるとまた魔乳司祭の体がビクンと震えた。

「くぅ・・・」

 苦悶の呻き声を出したのはエマさんではなくピーナだった。

 ふふふ、悔しかろう。俺を襲撃した報いだ。もっと歯ぎしりするといい。


「あーイクゾー君またエマさんとイチャイチャしてるー」ガチャ


「レイラちゃんもこっちにおいで」

 スタイル抜群の巨娘はあっという間に俺の右隣りに飛び込んできた。

 相変わらずミニスカートから伸びる小麦色の長い脚がそそるぜ。

 そしてもう今日から遠慮はいらない。

 俺はレイラちゃんとも大胆なスキンシップを始めた。


「なになに~もう始まっちゃったの~? 冒険者パーティーが大乱交パーティーとかリビドー上がるわぁ♪」

 ティアとヴィンヴィンが大浴場から戻ってきたようだ。


「断じて乱交パーティーなどではない!」

 ピーナは自分に言い聞かせるように叫んでいる。


「でもエマさん、アへ顔のままトンでるみたいだけど~♪」


「くっ・・・」

 ピーナよ。エマさんも女なのだ。分かってやりなさい。

 というか、お前にも分からせやるからな。待ってろよ。


 しかしちょっと疲れたな。休憩しよう。

 俺は両手を二人の身体から離すとぬるくなった紅茶を飲み一息ついた。

 

 バスローブ姿のツンドラ美少女とギャルビッチは対面のソファーに座った。

 するとヴィンヴィンが丈の短いバスローブから伸びた両足を組んだ。

 それって穿いてないんじゃ・・・見えそうで見えないのがまた・・・ゴクリ

 俺と同じソファーに座るエマさんは注意しないしレイラちゃんも何も言わない。自己アピールとして有効なんだろう。

 そしてギャル子もギャル子だった。


「へぇ~、ヴィヴィっちまで発情させるとかお婿クンもやるね~♪」


 そう言いながらギャル子も両足を無防備に放り出す。

 当然穿いてないみたいだった。

 穿いてないだけじゃなく生えてなかった。

 無毛はヴィンヴィンだけかと思ってたがこの異世界ではこれが普通なのか。

 明日中には全員チェックせねばなるまい。

 

「んふ・・・お婿クン、アタシがしてあげよっか?」

 ギャル子が自分の顔の前でチンチンシュッシュする仕草を見せる。

 まるでガンシャさせてあげると言わんばかりの挑発だった。

 そんなんして欲しいに決まってるやろー。


 だが我慢だ。今夜は全てエマさんに撃ち尽くすと決めたのだから。

 クソ、エルフ顔の絶世の美女がビッチとか破壊力でかすぎる。

 ここは何か話題を変えないと・・・んん・・・よし、これにしよう。


「レイラちゃん、この新聞を読んでみてよ」


 テーブルの上に置かれたまだ見たことない新聞をロリピュアに渡した。

「うん、分かった。何か面白い記事を探してみるね」

 ホッ、素直なレイラちゃんは本当に有難い存在だわ。この家の癒しだわ。


「それアタシがアトレバテスで買ってきたやつぅ。この記事がウケるよぉ♪」

 そう言って新聞のとある記事を指差してみせる。

 レイラちゃんはその記事を読むと率直な感想を言った。


「うわぁ、気持ち悪ーい」


 すわ、また下着ドロか出たか!

 まったく変態行為で乙女を汚す男は許せんなー。

 冒険者になった俺が捕まえる可能性もあるから、どんな卑劣感が何をやらかしたのか訊いておこう。

「何があったのかな?」


「男の人が中央公園の噴水の前で全裸になったんだってー」


 俺かーい!


「チンポを見せつけられた女の子が熱出して倒れたとか超ウケる~」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る