第2話 ピラミッド襲来!バステト女神!1

 通学。学校までの徒歩の道のりは、すれ違う人すれ違う人みんなキウイを注目した。


「キウイ、ムービースターみたいに視線を集めてるにゃ」


「そりゃ俺だって他人事だったら注目してるよこんな面白おかしい状態の人間さあ。マタタビフレーバーに引かれて猫が大名行列で体にもまとわりついて猫のフルプレートアーマーだぞ」


「今ならトラックにひかれても無傷だにゃ、猫たちを犠牲にして」


「やめて! トマトみたいに潰れる猫たち想像しちゃうから! さすがにそれはかわいそうだから!」


「でもそんなことが起こるようなら、そうなる前にスズがなんとかするにゃ。大丈夫だにゃ」


「ていうかスズ、学校までついてくるの……?」


「キウイは力が目覚めたばかりで危険だにゃ。マタタビパワーが暴走したら大変だにゃ」


「今のこの状態が暴走でないなら、この先何が起こるんですかねえ……」


「(ひそひそ)あの人ねこみみ幼女連れてる……ロリコンかなあ変態かなあ……」


「(ひそひそ)気色悪いし近づかんとこ……」


「うわあなんかすでにあらぬ誤解を受けてる!?」


「ご通行中のみなさん心配はいらないにゃ。スズはただの猫又なのにゃ。こう見えてめちゃめちゃ年寄りだから安心なのにゃ」


「それで信用されるとでも!?」


「「「なーんだ」」」


「信用したー!? えっなんなの猫又ってそんな言ったら通じるくらい市民権得てる存在なの!? 俺の方がおかしいの!?」


「世間一般には人間とマタタビのクォーターのほうが異常だにゃ」


「異常かもしれないけどー!! 俺その設定信じてないからね本当はれっきとした人間だって信じてるからね!!」


「キウイ……世の中には、信じがたくとも信じなければいけない事柄があるんだにゃ」


「いーやーだー!!」


 そんなこんなで、学校についた。

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