俺の転校先の学校の隣の席は完璧美少女元カノだったー嫉妬さえ失くしてくれたら完璧美少女なのに〜

第620話小姫さんの弱気の理由

「・・・は？べ、別に弱気になんてなってないし」

「え、いや！今さっき弱気になってただろ！！」

「はいぃぃぃぃぃ、なってましたぁぁぁぁぁ！」

「そう！それだそれ！！たまに出るそれはなんなんだ！なんかこっちが酷いことをしてるみたいな気分になるからやめてくれ！！」

「べ、別にぃ、わ、私だってしたくてしてるわけじゃないっていうかぁ・・・」

　いやまぁ・・・わざとじゃないのは流石に俺にも伝わってるけどだからってそのいきなりの変化を何も聞かずに許容することはかなり難しい。

「そ、それはわかってるけど、なんでそんな風になるのかってことが知りたいん、です、よ・・・」

「はぁ？普段なんの暴言も吐かれないどころか崇められるぐらい暴言を言われなれてない超絶美人な私が暴言なんて吐かれたらちょっとぐらい弱気になるに決まってるでしょ？悪い？」

「・・・・・・」

　そんな理由だったのか・・・

　しかもちょっとぐらいとか言ってるけど俺だってちょっとだったらこんな風に疑問を持ってすらいないだろう。

　・・・が、全然ちょっとではないからこうして疑問を持ち質問している。

「いや、まぁ・・・良い悪いじゃないんですけど・・・」

「っていうかそんなこと聞いてくるなら私だって言うけど、君だって敬語の時と敬語じゃない時の差激しいからね？」

「そ、それは・・・勢いのまま言っちゃった時だけであって───────」

「それがありなら私だって勢いのままちょっと減速しちゃうみたいな？君のま反対なだけじゃん」

　い、言われてみればそうな気もするけどどこか違う気がする・・・

「そ、それは、その・・・そ、そうかもですけど・・・」

「はぁ〜あ、マウント取りたいならもっとうまく話題構成してくれる？」

「え、別にマウントを取ろうとなんてしてないです」

「・・・えっ？」

　小姫さんは今日一番驚いたような声をあげた。

「え、私が気に食わないから小さい子みたいに頑張って背伸びして私にマウント取ろうと頑張って頑張ってたんじゃないの？」

「なんでそんな風に思われてるんですか・・・」

「はぁ〜あ！私に言いたい放題言われても何も言い返そうとする意思すらわかないなんて、本当にオスとしての競争本能が無いんじゃない？」

　どうして俺が問い詰めてたはずなのにいつの間にか切り返されて俺が攻められた形になってるんだ・・・？

「と、とにかく・・・その、なんていうか、ちょっとこっちが強く言っただけであんな風に弱気になられるとこっちの気が引けるのでやめて欲しいんですよ・・・」

「無理」

「無理、じゃないだろ！なんでそこだけ簡潔に即答するんだ！！」

「ごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃ、許してくださいぃぃぃぃぃぃぃぃ」

「・・・・・・」

　この人のこれは、もうありきで考えるしかないらしいな・・・