第603話あゆと結婚?
「・・・あっ、先輩、する前に一つ言っておきたいんですけど」
「なんだ?」
好都合だな、ここであゆが話し始めてくれれば後続の人たちがここに来るまでの時間稼ぎができる。
「今から私と先輩はえっちしますけど、これは浮気じゃないですからね」
「・・・え?な、なんでそうなるんだ?」
「だって、ここは学校で、学校の中だけでは私と先輩は恋人になるって言いましたよね?」
「まぁ・・・」
「だからっ♪恋人の私たちがえっちすることは浮気でもなんでもないんですよ〜!」
「・・・・・・」
あえて俺はここで沈黙する。
ここで返答しないことによって、あゆがまだこの話について深掘りしてくると思ったからだ。
・・・だが、思いのほかあゆは重いような、それを隠すような口調で言う。
「私〜ちょっとショックだったんですよ〜?」
「ショ、ショック・・・?な、何がだ・・・?」
「先輩が白雪先輩相手に気持ち良くなっちゃったことですよ〜」
「・・・・・・」
「まぁ、挿れずに気持ち良くなっちゃったって言うのは先輩らしかったですけどねっ♪」
これ以上傷口にこしょうを振りかけないで欲しいな・・・
「・・・でも、私の場合はそうは行きませんからね」
「・・・え?」
そう言うとあゆは、暗闇で形だけしか見えないがポケットから小さな輪っかを取り出した。
「これ、覚えてます?」
「ん?なんだ?」
「ほら、あの時ですよ、あの時♪私と白雪先輩と結愛先輩で先輩にご奉仕してあげてた時に先輩が出しちゃわないようにつけてた〜?」
「・・・っ」
た、確か初音は貞操リングとか言ってたな・・・
「って、ま、待て待て、ま、まさか・・・」
「はいっ♪これさえ着けてれば出しちゃうなんてことは絶対にないですから〜、一先ずこれをつけちゃおうと思って〜♪」
「嘘だろ!?」
あれは着けた人にしかわからないんだろうけど割と本当に地獄だ。
体の奥が壊れるというか・・・出そうで無理やり物理的に出ないと言うのは本当に地獄だった・・・
「嘘じゃないですよ〜、ささっ、こう何回も脱がされてると、そろそろ慣れてきますよね〜♪」
「慣れてくるわけないだろ!?」
そう言いながらあゆは俺のことを脱がそうと俺のベルトに手をかけた。
制服でベルトがついてるから、今日はかなり抵抗がしやすいかもしれない。
「ま、待て待てあゆ!・・・そ、そうだ!あゆは良く初めてをしようとか言うけど、そ、その後はどうするんだ?仮に子供とかが出来たりしたら──────」
「子供ができちゃったら普通に育児するだけですよ〜」
「普通に育児って、それって要は・・・」
「結婚ですね♪」
「け、結婚・・・」
「・・・はい、結婚です」
「・・・・・・」
あゆは結婚の部分だけを改めて、再認識させるように言った。
あゆと、結婚・・・
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