第544話あゆとイチャイチャ?

「んっ❤︎あぁ、先輩欲情しちゃったんですかぁ?」


「そんなわけないだろ!脱ごうとするのをやめろ!」


「脱ぐのやめちゃったら先輩も手離しちゃうから嫌で〜す♪」


「なっ・・・!」


 なんだそのジレンマは・・・!


「そ、そうだ、あゆ、そろそろ体洗ったらどうだ?」


「・・・ま〜そうですね〜、どうせ後で裸で抱き合うことになりますもんね〜」


 そう言ってあゆは脱ぐために入れていた手の力を抜いたので、俺もすぐにあゆから手を離す。


「じゃあ体洗いますね〜」


 そう言って俺のすぐ隣にあるシャワーを使おうと思ったのかそこの前に行って────またもバスタオルを脱ごうとした。


「お、おい!だから脱ぐなって─────」


「あはっ!変なの〜、脱がないと体洗えないじゃないですかぁ〜」


 た、確かにそうだけど・・・


「な、なら俺は出るからその間に洗っておいてくれ」


「ダメですよ〜先輩は今私の`物`なんですから〜」


「・・・な、なんでこんなことを・・・」


「だからさっきも言いましたけど、目には目をですよ♪」


 そう言ってあゆは俺の腕を左手で掴んでバスタオルを脱いだ。


「先輩に見られるなんて・・・恥ずかしいぃ❤︎」


「お、俺は見ないからな!」


 が、俺はその瞬間に目を閉じてそれを目に入れないようにした。

 こんな生活を送っていれば自然と反射神経なんていうのも上がってしまうのか、自分でも驚くほどの早さだった。


「っ❤︎先輩の隣で私今裸に・・・❤︎はぁはぁ、興奮してきちゃいましたぁ❤︎」


「と、とにかく!早く体を洗ってくれ!」


「わかりましたぁ」


 あゆは体を洗い始めたのか、少しの間無言だったか突如変な声を上げた。


「んっ❤︎」


「変な声をあげるな!体洗ってるだけだろ!」


「先輩の隣で裸になってると思うと興奮するのも無理ないですよ〜❤︎それに今私たちってイチャイチャしてるみたいじゃないですかぁ〜❤︎」


 本当にどうかしてるな・・・

 それからしばらくしてあゆは自分の体を洗い終えたのか、今度は俺の体を洗おうとしてきたが、俺は自分の体は自分で洗うと一点張りし、10分ぐらいだけ時間を稼ぐことに成功した。

 目を瞑りながらだったためあゆにも特に不審がられることもなかった。


 あと30分ぐらい粘れれば契約の時間も切れる・・・!


「じゃあ先輩、脱衣所でシましょう❤︎」


「えっ・・・あー、いや、そ、そんなところが初めてで良いのか?」


「先輩となら地獄でも良いですよ〜?」


 あゆはそう言いながら俺の手を引いてお風呂場から脱衣所に出─────


「そーくん?明後日のことだけど────・・・え?」


 目を瞑っているため声しか聞こえないが、明らかに初音の声が目の前から聞こえてきた。

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